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「自宅介護期間なし」が2倍に…急変する入居事情と生前整理の難易度
株式会社LIFULL senior/LIFULL 介護が発表した『介護施設選び経験者の実態調査2026』によると、介護施設に入居する前に「自宅で介護していた期間はない」と回答した人が23.5%に達しました。これは、前年調査と比較して2倍以上の数値です。
この背景には、一人暮らし高齢者の増加や、地域における訪問介護サービスの不足といった社会問題があります。急な怪我や入院をきっかけに、自宅へ戻ることなく施設へ入居せざるを得ない「準備なき入居」が急増しているのです。
同調査によると、入居のきっかけとして最も多かったのは「歩行・運動機能の低下(43.3%)」であり、次いで「認知機能の低下(35.1%)」。厚生労働省『2022年 国民生活基礎調査』でも、介護が必要になった原因の1位は認知症で、身体能力や判断力が低下してから慌てて施設探しや片付けを始める実態が浮き彫りになっています。
また、同調査で「生前整理で難しさを感じたもの」を尋ねたところ、以下のような結果となりました。
1位:日常の衣類や生活必需品(34.3%) 2位:銀行口座、保険、株式などの金融資産(33.7%) 3位:思い出の品(28.8%) 4位:趣味・コレクション(28.2%) 5位:デジタル資産やアカウント(21.8%)
特に1位の「衣類・生活必需品」については、物量の多さに加え、本人と家族の間で「必要性」の判断が分かれることが困難さを増大させています。また、2位の「金融資産」は本人の意思確認や書類手続きが煩雑であり、5位の「デジタル資産」はパスワード解除が困難なケースが多いのが特徴です。
団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となった今、介護はより身近な問題になりました。親が元気なうちから、少しずつ生活をスリム化し、資産の所在を共有しておく「生前整理」は、より重要性を増しています。
[参考資料]
株式会社LIFULL/LIFULL 介護『介護施設入居のきっかけ最多は「歩行・運動機能の低下」「自宅介護期間なし」は昨年調査の2倍に/生前整理で難しかったものとは』