共に白髪になるまで添い遂げるはずが、日々の生活の重みに押しつぶされそうになる夫婦は少なくありません。恋愛中には気にならなかった「些細なズレ」は、結婚生活という長い営みのなかで致命的な亀裂へと変わることがあります。かつて情熱的な恋愛結婚をしたものの、現在は後悔の念に駆られているある女性のケースをみていきます。
「顔で選ぶんじゃなかった」年収450万円・同い年の夫に疲弊する38歳妻…結婚10年目で気づいた「残酷な真実」 (※写真はイメージです/PIXTA)

生まれ変わったら、今の夫とは結婚しない

パート勤務の佐々木美咲さん(38歳・仮名)。結婚10年目、7歳と4歳になる二児の母です。

 

「正直、毎日がギリギリです。夫のことは嫌いじゃないけれど……もし時間を巻き戻せるなら、私は彼を選ばないと思います」

 

美咲さんの夫は、同い年の会社員。出会った当初は、友人の誰もが羨むほどの「イケメン」でした。性格も明るく、デート代もスマートに支払ってくれる彼に、美咲さんは夢中になりました。

 

「当時は『愛があればお金なんてどうにでもなる』と本気で思っていました。夫の年収は当時から平均的で、今は450万円ほど。決して悪いわけではありません。でも、都内で子ども2人を育てながら、将来の貯蓄もするとなると、現実は甘くなかったんです」

 

スーパーで数十円の価格差に悩み、自分の化粧品や洋服はすべて後回し。そんななか、夫の無邪気な行動が彼女を追い詰めます。

 

「夫は悪気なく『今度の週末、外食でも行く?』とか言うんです。家計簿をつけている私の苦労も知らずに。それに、趣味のゲームやスニーカーには躊躇なくお小遣いを使う。そのお金があれば、子どもの習い事の月謝に回せるのに……と考えてしまう自分が嫌になります」

 

結婚前、周囲の年長者からは「結婚相手は経済力で選びなさい」とアドバイスされたことがありました。当時は「古い考えだ」と聞き流していましたが、今はその言葉が痛いほどわかるといいます。

 

「結局、生活の基盤が安定していないと、心の余裕もなくなっていくんです。夫の顔が良くても、お腹は満たされませんし、教育費も払えません。先日、夫の寝顔を見ながら『もっと地味でもいいから、堅実で稼ぎのある人と結婚していたら、どんな人生だったんだろう』と考えてしまって」

 

美咲さんは現在、自身のパート時間を増やそうか検討中ですが、「夫にもっと危機感を持ってほしい」という本音は、なかなか言い出せずにいます。