脂肪肝の原因と聞くと、多くの人が「アルコールの飲みすぎ」を思い浮かべるかもしれません。しかし、お酒をあまり飲まない人でも脂肪肝になるケースは多く、その原因には身近に潜む成分が関係していると、肥満・脂肪肝の専門医である尾形哲氏はいいます。尾形氏の著書『専門医が教える 肝臓から脂肪を落とす食事術【増補改訂版】』(KADOKAWA)より、40代女性の事例をもとにみていきましょう。
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脂肪肝を悪化させる“最悪の組み合わせ”…アルコールと一緒に食べてはいけない「おつまみ」とは【専門医が警鐘】
“お酒とポテトチップス”の危険な関係
「おつまみはなしですか?」
「ないときもありますけど……。食べてもポテトチップスぐらい」
「ポテトチップスって、エネルギー量が1袋60gで約330キロカロリーもあるんです。おにぎり2個分です。折角ご飯を半分にしても、帳消しになってしまいます。それだけではありません。アルコールを飲むと、肝臓はアルコールを解毒することを優先して働きます。だから、アルコールと一緒に摂った糖質や脂質はエネルギーとして使われないため、効率よく中性脂肪となって体にたまっていくのです」
「一枚一枚は薄いけど、ボリュームありますものね」
「食べ始めると途中でやめられないでしょう。肝臓をいたわるためにはポテトチップスは控えることをおすすめします」
脂肪肝の正式名称である「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患」には、診断基準に飲酒量の範囲が定められているのだという。女性ならエタノール換算で1日平均20g以下、男性なら30g以下。4%ビールを1日50ml1本以下がその範囲。だから、私の脂肪肝はアルコールというよりは糖質の摂りすぎが問題なのだろう。
とはいえ、アルコールはそもそも肝臓に負担をかけるし、おつまみの問題もあるし、飲酒は減らしたほうがいいのだろうな。