『応援したい若者を自身で選ぶ!あなたの名を冠した「オリジナル奨学金」で後世に残る社会貢献』
煩雑な手続きはすべてガクシーに任せられる
2024年1月1日に発生した能登半島地震から、1年半が経ちました。震度7を記録したこの地震では、災害関連死を含めて616名もの方が亡くなっています。
今でも「政府の支援が足りない」「復興がなかなか進まない」といった声が多く聞かれ、石川県や富山県では、2万人以上の方々が仮設住宅での生活を余儀なくされています。
被災地への支援方法には、支援物資の提供、団体を通じた寄付、あるいは現地でのボランティア活動など、さまざまな形があります。
そんな中、岩城慶太郎さんは、奨学金という形で被災した学生たちを支援することにしました。
岩城さんは、医薬品製造販売大手「アステナホールディングス(HD)」の前社長で、東京・新宿区出身。もともと能登とのご縁はなかったそうです。
ところが、あるとき旅行で能登を訪れ、その美しい風景に感動し、「ここで仕事がしたい」と決意されたそうです。コロナ禍の最中、東京にあった本社の一部を石川県珠洲市に移し、助成事業をはじめ、地域に根ざした取り組みを続けてこられました。
そんな岩城さんにとって、能登半島地震は本当に心が痛む出来事でした。発災直後から避難所へのバスの手配やホテルの提供など、さまざまな支援をされていた岩城さんは、「学生たちのために何かできないか」と考え、被災学生向けの給付型奨学金「能登半島地震避難者受入基金」を立ち上げました。
この奨学金は、ガクシーが提供している「シン・奨学金」というサービスを使って創設されたものです。
岩城さんからは、地震直後の1月に他社を通じてご連絡をいただき、2月から制度設計に向けた打ち合わせをスタート。寄付金額に応じて支援人数や支給額の枠組みを検討し、3月1日には募集を開始するという、とてもスピーディーな流れになりました。岩城さんの「できるだけ早く学生に届けたい」という強い想いに応えるべく、弊社としてもできる限り迅速に対応させていただきました。
ガクシーが担当したのは、大きく分けて「広報」と「運用」の2つの領域です。
広報では、プレスリリースの発信や被災地域の学校への個別連絡を通して、奨学金の情報を広く届ける取り組みを行いました。
運用面では、制度設計の段階から関わらせていただき、募集要項の作成や応募方法の検討も行いました。紙で受け付けるか、それとも弊社が運営する奨学金プラットフォーム「ガクシー」を使うかなど、細かい点も丁寧に調整し、最終的には応募受付や問い合わせ対応など、運用全般を弊社が担当することになりました。
対象となったのは、高校生から大学院生までの幅広い層で、支給対象は約30名。奨学金は月額10万円、1年間にわたって支給されました。
採用する学生を自ら決めることができる
この奨学金は「被災学生」を対象としたため、成績や家計状況などの条件は設けず、能登在住の学生だけでなく、他県から能登に来ている学生や、能登出身で現在は県外で学んでいる学生も含まれています。
選考方法としては、「100年後の能登がどんな場所になっていてほしいか」というテーマで作文を書いてもらう形式をとりました。
岩城さんが関わられたのはこの選考部分で、応募受付、書類チェック、差し戻し対応、支給手続きなどの実務はすべてガクシーが担当しました。なお、通常は選考のような「主観」が関わる業務には関与していませんが、ご希望があれば対応可能です。
「できるだけ早く支援を届けたい」というケースには、「シン・奨学金」は非常に向いていると感じています。1回限りの支援でも、継続型の支援でも柔軟に対応でき、なによりスピード感が強みです。
実際に岩城さんからも、「学生をすぐに支援できて、本当によかった」とのお声をいただいています。
このように「シン・奨学金」は、個人や団体の方が気軽に、そして少額からでも奨学金を始められる仕組みになっています。特徴的なのは、支援対象を「学生全員」ではなく、特定の層に絞って設定できる点です。
例えば、2023年に実施した「円安・インフレに負けるな!日本人留学生奨学金」では、現在海外に留学中の日本人学生を対象としました。
当時は円安やインフレに関するニュースが頻繁に取り上げられ、学生たちからも「知らないうちに学費が上がっていた」「生活費がかなり厳しい」といった声が多く届いていました。
そこで、将来的に留学経験のある学生を採用したいと考える企業から寄付を募り、海外留学中の日本人大学生に対して、1人あたり5万円を支給するという内容で進めました。
応募者は300人以上にのぼり、応募にあたっては「留学で学んだこと」または「これからの目標・夢」をテーマに作文を書いてもらいました。
また、この奨学金では「採用意欲のある企業にデータを提供すること」に同意していただいたうえで、応募してもらう形をとりました。
というのも、従来の就職活動では、企業側も学生側もなかなか「本当の出会い」にたどり着けていないのが実情です。企業はよくわからないまま就職支援サービスに費用を払って終わり、学生には直接メリットがないという構造もあります。
そこで、奨学金という形を通して、企業が学生に直接支援を届けることで、お互いにとって納得感のある、より良い出会いが生まれるのではないかと考えました。奨学金を介して「学生」と「企業」がウィンウィンな関係になれる、そんな仕組みを目指しています。
奨学金だけではなく奨学“品”という社会貢献も
まだまだご紹介したい事例はたくさんあります。
例えば、翻訳会社のTrans Lingo株式会社では、留学を目指す女子学生や社会人女性を対象に、1名に300万円を支給する「Trans Lingo留学奨学金」を創設しました。
この奨学金は、同社の代表ご自身が留学経験をお持ちで、しかも会社としても海外と関わる仕事が多いため、「もっと多くの女性に留学のチャンスを届けたい」という想いから始まった取り組みです。現在は第3期に入り、好評のうちに継続されています。
また、ユニークな事例としては、学生の「クルマ旅」を奨学金のかたちで応援する取り組みもあります。
こちらは、片道専用レンタカーサービス「カタレン」を運営するPathfinder株式会社が協賛した「『片道クルマ旅』プランの奨学レンタカー」というものです。
「片道クルマ旅」プランと自己PRを提出していただき、選ばれた最大5名の学生には、片道レンタカーの利用に加えて、旅行にかかる費用(最大10万円まで)も支給される内容になっています。
この取り組みにはプロモーション的な側面もありますが、近年の「若者の車離れ」や、「もっと旅の魅力を感じてほしい」といった社会的背景を踏まえてスタートした企画でもあります。
友達と一緒に旅行プランを立てて応募してもらい、面白いアイデアを出してくれた学生には、チケットが贈られます。旅を通じて、さまざまな体験や学びを得てもらうことが目的です。
ほかにもパナソニック株式会社くらしアプライアンス社が展開する家電サブスクリプションサービス「foodable(フーダブル)」では、弊社も連携して、奨学生が「ガクシー」経由で申し込むことで、冷蔵庫・炊飯器・電子レンジ・トースターのセットを3カ月間割引価格で契約できる取り組みを行っています。
このように、奨学金といっても金銭的な支援に限らず、サービスや物品の提供も含まれるようになってきました。いわば、「奨学“品”」と呼べるかもしれません。
こうした支援は、学生にとって大きな助けになるだけでなく、企業にとってもプロモーションの機会や、未来の顧客・人材との接点づくりになります。
弊社としては、今後も単発型から継続型まで、多種多様な奨学金や奨学“品”を生み出していきたいと考えています。
そして、学生のみなさんには「ちょっと応募してみようかな」と思っていただけるように、奨学金応募のハードルをできるだけ下げていくことも大切にしています。
同時に、支援をしてくださる企業や個人の方々ももっと増やしていきたいと考えています。単なる善意や寄付としてではなく、提供する側にもきちんとしたメリットがある構造をつくることで、お互いにとってウィンウィンな関係が築けると信じています。
その結果として、より多くの資金が集まり、さらに規模の大きな学生支援につながっていく……。それが、私たちが描く未来です。
株式会社ガクシー
代表取締役 松原 良輔
『応援したい若者を自身で選ぶ!あなたの名を冠した「オリジナル奨学金」で後世に残る社会貢献』
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