肝臓に負担をかけるのは脂肪だけではありません。実は、肝臓のためには便秘の改善が必須。肥満・脂肪肝専門医の尾形哲氏は、「腸活」はもはや「肝活」であると言います。そこで、尾形氏の著書『専門医が教える 肝臓から脂肪を落とす食事術【増補改訂版】』(KADOKAWA)より、便秘の改善が期待できる「具体的な食べ物とその食べ方」、そして「とある動作」を紹介します。
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腸活のために…医師が勧めたいフルーツの食べ方
「先生、腸活にヨーグルトはよいと聞きます。先生の助言通り、飲むヨーグルトはやめています。その代わりにタンパク質摂取を兼ねて、朝食に高タンパク質ヨーグルトを食べているのですがよいでしょうか? 量はカップの半分でプレーンを選んでいますが、たまになら味変しても大丈夫でしょうか?」
「甘みをプラスしたいなら、少量のオリゴ糖をおすすめしています」
「オリゴ糖ですか? あまり使ったことがありません」
「オリゴ糖は腸内の有用菌のエサになるので、腸活に役立ちます。パッケージで成分を確認できるなら、果糖ぶどう糖液糖を含まないものを選ぶといいでしょう」
「フルーツもいいですか?」
「フルーツもヨーグルトに合いますね。ただ、食べるときは量に気をつけてください。食べてよい量は、にぎりこぶし大の80gまでが目安。それから果糖は脂肪になりやすいので、夜間は避けるのがベストです」
「食べるタイミングも脂肪化に影響するんですね」
「はい。そして、スムージーのように砕いたりしないで、皮をむいたらそのまま食べましょう」
「砕くと果糖の吸収スピードが速く、肝臓によくないからですね?」
「そういうことです。参考までにフルーツに含まれる果糖の量をお伝えしましょう。バナナ1本で3g、りんご1個で15g、みかん1個で2g、ベリー100gで2gです。私もヨーグルトに冷凍ベリーを加えるのが好きです」
「ありがとうございます。食べるときの参考にします」
〈先生からの処方箋〉
果物は砕かずにそのまま食べると果糖による肝障害をほとんど起こさない。
尾形 哲
長野県佐久市立国保浅間総合病院
外科部長/「スマート外来」担当医