基礎を固める勉強方法〜英語編〜
英語の基礎力を固めるうえで大きな柱となるのは語彙力、文法力、長文読解力の3つで、これに英文解釈力、英作文力、発音・アクセント力などが加わります。これらを組み合わせた総合力が得点に反映されるため、英語の学習においては総合力を地道に上げていく必要があります。
Step1 語彙力をつける
基本的に暗記の範疇に入ります。暗記ものは英単語に限らず、「質よりも回数」。何回同じ単語に触れられたかが勝負です。英単語集に3周ほど取り組んで「単語が覚えられません」という人がいますが、3周で全部覚えられたら天才です。10周、20周と繰り返さない限り覚えられないものだと考えてください。使用する英単語集は、自分のレベルに合ったものから取り組んでください。
諸説ありますが、中学校で習う英単語が1,500~2,000語(a,the, this, doなども含む)、高校で習う英単語が3,000語程度(create,creation, creativeなどの派生語も含む)です。ここまでの4,500~5,000語で共通テストは十分に対応できます。あとは志望する大学によってプラスアルファが必要になります。
中学レベルの単語が心配な人は、 まず中学レベル(高校受験用)の英単語集からスタートしましょう。高校レベルは大丈夫だという人は「大学入学共通テスト用」と銘打った英単語集から、共通テストレベルの単語まで自信のある人は、 いわゆる「大学入試用」として書店に並んでいる英単語集からスタートしてください。
英単語集の学習を先へ先へと進めていくと、最初の頃に覚えた単語の記憶は残っていないのが普通なので、繰り返し同じ単語に触れて、短期記憶を中期記憶へ、中期記憶を長期記憶へ変えていかないと定着は図れません。そこで、毎日100語の英単語に「触れる」ことをお勧めします。2,000語の見出し語であれば、20日間で1周できます。1年あれば、余裕を持って10周以上できる計算です。
ポイントは100語に「触れる」ことで、100語を「覚える」わけではないということ。本気で100語を完璧に覚えようと思ったら、それなりの時間が必要で、英文法も長文も勉強しなければいけないし、他科目の勉強もある中、英単語だけに毎日時間を割くわけにはいきません。ところが、100語に「触れる」程度のことなら10分もあればできてしまいます。
以上のように、とにかく同じ英単語に触れる回数を増やして、語彙力を鍛えていきましょう。「英単語を覚えるコツ」を挙げておきます。
気をつけたいのは、英単語集だけで覚えようと思わないことです。英単語の学習と並行して、英文法の勉強や長文の勉強も当然しているわけです。英語に触れるすべての機会で英単語を習得してください。長文中で覚えた英単語のほうが、強い印象を持って記憶にとどまりますし、生きた英単語が身につきますから。Z会の『速読英単語』のシリーズは、 この方法に特化した英単語集です。
英単語を覚えるコツ
可児 良友
医系専門予備校メディカルラボ 本部教務統括


