(※写真はイメージです/PIXTA)

不動産投資を検討している方の中には、バルク売りという販売形式を見たことがあるかもしれません。その定義やメリット・デメリットについて詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。そこで本コラムでは、バルク売りの概念、バルク売り物件のメリットやデメリット、そして効果的な探し方について詳しく解説します。本コラムを読み、高利回りの可能性や運営権の確保、出口戦略の柔軟性など、バルク売りならではの特性を理解することで、より賢明な投資判断を行うことができるでしょう。

バルク売り物件のデメリット

(画像:PIXTA)
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バルク売りには魅力的なメリットもありますが、以下のようなデメリットもあります。デメリットもきちんと理解した上で、投資判断をしましょう。

 

・リスクを分散させることが難しい

・物件の質が低い場合がある

 

リスクを分散させることが難しい

バルク売り物件は同一のマンションや地域に投資が集中するため、リスク分散が難しくなります。そのため、特定地域の不動産市場の変動や災害リスクに対して、ポートフォリオ全体が脆弱になる可能性があります。

 

例えば、その地域の主要産業が衰退した場合や大規模な自然災害が発生した場合、保有するすべての物件の価値が同時に下落するリスクがあります。また、同一マンション内で複数戸を所有している場合、建物の欠陥や管理組合の運営トラブルといったそのマンション固有の問題が発生すると、投資全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

このようにリスク分散が難しいことから、金融機関によってはバルク売り物件への融資に消極的な場合もあります。融資を受ける際に、通常の不動産投資よりも厳しい審査基準が適用されたり、融資額が制限されたりする可能性があります。

 

立地や周辺の治安など、あらかじめ避けられるリスクを把握し、十分に調査する必要があります。

 

物件の質が低い場合がある

バルク売り物件には売却困難な質の低い物件が含まれている場合があります。不動産投資家にとって重大なリスクとなるため注意が必要です。

 

例えば、バルク売り物件の中に含まれる物件の中には、立地条件が悪い、建物の老朽化が進んでいる、過去に事故や事件があった、あるいは法的な問題を抱えているなどの理由で、個別に売却することが困難な物件が混在している可能性があります。そのため、価格が安いという魅力的な側面に惑わされず、慎重な物件調査が不可欠になります。

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