「老後資金を2倍に増やす道はあった」―同じ資金なら1,500万円以上の差がつく"分配しない投信+定期売却サービス"の威力

「分配金を出さないタイプの投資信託であれば、運用で得た利益をそのまま再投資し、複利効果が最大限に働きます。過去14年間の世界株インデックスの円ベースでの平均利回りは10%程度でした。世界株連動の投資信託で運用していたら、堅めに平均リターン7%、信託報酬0.5%としても、同じ1,630万円が約2,500万円になっていた可能性があります」

遠藤さんは自分の選んだ投資方法との差に愕然としました。

さらに、老後の生活資金として定期的に受け取りたい場合は、「定期売却サービス」という方法があると教えてくれました。

「定期売却サービスとは、投資信託を自動的に一定額または一定率で売却し、現金化するサービスです。分配金を出さない投資信託で運用しながらこのサービスを利用すれば、効率よく運用しながら使っていけます」

「なぜ、証券会社の人はこのことを教えてくれなかったんでしょう……」

遠藤さんは、思わず語気を強めました。

「毎月分配型は手数料が高いことが多く、販売する側にとっては利益が大きいんです。でも、いまからでも遅くありません。残された資産を最適な方法で運用しましょう」

遠藤さんは永瀬さんのアドバイスを受けて、今後の対策を考え始めました。