(※写真はイメージです/PIXTA)

物件の価値を適切に把握することは、不動産投資を成功させるために非常に重要な要素のひとつとなります。不動産の価値を算出する方法には様々なものがありますが、不動産投資では収益還元法が用いられることが一般的です。本コラムでは、収益還元法の概要や計算方法について、具体例を挙げて詳しく解説します。また、他の計算方法との違いや、収益還元法を用いるメリット・注意点も解説します。

収益還元法で不動産価格を計算するメリット

(画像:PIXTA)
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ここからは、不動産投資において収益還元法を用いるメリットを3つ紹介します。

 

収益を考慮して不動産価値を把握できる

収益還元法では、不動産が生み出す収益を基に価格を算出するため、賃料収入や経費を考慮した現実的な評価が可能です。一方、積算法は土地と建物を個別に評価するため、収益性が反映されません。

 

そのため、収益性が重要な不動産投資では、積算法よりも収益還元法を用いることで、物件の収益ポテンシャルを正確に把握でき、投資判断が明確になります。

 

土地と建物をセットで計算できる

収益還元法では、土地と建物の収益性を一体として捉えるため、賃貸物件のような収益不動産の評価に適しています。積算法では、土地と建物を分離して評価するため、それぞれの価値が独立して増減する場合の対応が難しくなります。

 

収益還元法により、不動産の全体的な価値を把握しやすく、実際の収益状況に即した価格を導くことが可能です。

 

ローンを組む際の説明資料になる

不動産投資は一般的に融資を受けて不動産を購入しますが、審査には購入する不動産の収益性も含まれます。

 

収益還元法で算出した価格は、ローン審査時に借入金額の妥当性を判断する材料となります。

 

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