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増加傾向にある建築会社の倒産とその理由

近年、建築会社の倒産が相次いでいます。筆者が不動産・建設法務に注力して働いてきた2015年以降は、いずれも建築会社の経営は不安定だった気がしますが、その上でも2020年のコロナ禍以降はより不安定だという印象があります。
建築会社の倒産が増えている理由として、「①人件費の高騰」と、「②建築部材の高騰」の二つをあげられることが多いです。
人件費の高騰については、「2024年問題」と呼ばれる建築会社の労働整備により残業がしづらくなり、より人件費が高騰したという指摘ができます。また、インヴォイスという個人事業主の税制度が整備され、その負担が職人さんないし建築会社にのしかかり負担が増えているという要素もあります。加えて、2015年頃から、2020年の東京オリンピックに向けた公共事業の増加、コロナ禍によるロックダウンを経て、2022年から2023年頃にまた公共事業の再開発計画の開始という流れで、建築現場の数の急激な増加、減少、再増加という流れから職人さんの奪い合いが生じ、それが職人さんの人件費の高騰をもたらしたという面もあるでしょう。さまざまな要素が絡まって、建築会社の人件費が高騰しているのは間違いありません。
②建築部材の高騰については、コロナ禍やロシア政変による輸送費の高騰や2023~2024年の円安を受けて、輸入に頼っている建築部材が高騰しているという話をよく聞きます。一次的に、円高に振れた時期もありましたが、値上げのほうは敏感に反応します。しかし、為替が円高に振れても値下げは輸入業者がやってくれないと、知人の建築会社の方がぼやいていたのを聞いたことがあります。そのため、なかには、独自に建築部材の輸入ルートを開拓する業者も出てきているようです。
そして、この①人件費の高騰と、②建築部材の高騰を施主であるエンドユーザー側の建築代金に反映すればよかったのですが、建築というのは半年から1年程度の工期をもつものも多く、また、世情を反映してフレキシブルに建築代金をあげながら同じように受注することができない業者が多数生じ、現在のような工務店倒産が多い土壌が形成されました。
加えて、建築会社は、1社ですべての工事を行うという業態ではなく、電気工事は電気業者、内装は内装業者、元請、下請けなど複数の業者が集まって工事を行うのが常で、そうすると、どこかの業者が建築会社の破産に巻き込まれると、関連業者もその負債を請け負って経営が悪化していくという連鎖破産的な要素も生じているのが現状です。
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住宅完成前に工務店が倒産したら、どうなるのか?

工務店が法的に正式な破産手続きを取ってくれれば、業者が破産した際の保険などを利用して何とかなるケースが多いと思います。よっぽど小規模な工務店でなければ建築工事の際の保険には加入しているはずですので、建築業者と契約する差には、破産時の保険なども質問しておくとよいでしょう。
非常にまずいのが、正式に破産するのではなく、夜逃げのように現場を放置して逃げられてしまうのが、一番困ってしまいます。このようなケースですと、建築トラブルに慣れている弁護士に相談して対処していくほかないです。
筆者の経験上では、元請の動きが鈍くなり現場放置のような状況になったため、施主の代理人として介入し、元請会社との契約を解除して、下請け会社と再契約して何とか戸建てを建てることができたという事案もありました。費用的には、元請会社がお金を持って逃げたようなものなので、支払総額は増加してしまいました。もっとも、建築途中の状態で放置されるよりはよっぽどよい解決になったという事案もありました。
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工務店倒産の場合の対処法

工務店倒産の場合の対処法ですが、いずれにせよ、建築トラブルに注力する専門家に相談は必須かと思います。保険適用できる状態なのか、正式に破産手続に移行しそうなのかどうか、夜逃げになりそうな状況なのか、下請け会社と再契約する余地があるのかどうか、建築確認手続きを担当している建築士はどこの所属で、その建築士と直接契約できるのか否か……挙げ始めるとキリがないです。
確認検討することが非常に多岐にわたり、かつ、建築トラブルは建築許認可等が絡む専門的な分野です。そのため、まずは、どのような対応が必要なのか建築トラブルに注力する専門家と方針設定して、どこまでのダメージがあるのか、どういうゴールが見つけられるのかを考えて対応していくほかないでしょう。
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倒産しない工務店の探し方

倒産しない工務店の探し方は難しい問題ですが、見積価格だけで判断してはいけません。見積りの詳細をみることが大切です。
また大手のハウスメーカーでも、小規模な工務店でも、会社としての歴史や実績、保証・アフターサポート体制、契約内容、さらには第三者の意見も参考にするなど、さまざまな角度から検討することで、倒産リスクから身を守ることができるようになるでしょう。