長寿化が進むなか、いつから老後かは人それぞれ意識が違うようです。ただタイミングが違っても、収入がガクンと落ちる老後を見据えて入念な準備が必要なのは、日本人全員に共通。また準備万端と余裕綽々でいる人であっても、思わぬ事態に計画が台無しになるケースも珍しくないようです。
老後なんて余裕だな…〈貯金3000万円〉〈年金月31万円〉〈借金ゼロ〉の65歳夫婦、完璧な人生プランが突如崩壊。原因は35歳長男の「驚きの要求」 (※写真はイメージです/PIXTA)

質問「いつから老後ですか?」…平均は66.8歳

誰もが老後に対して備えなければいけない時代。しかし老後は「いつから」なのでしょうか?

 

公益財団法人生命保険文化センター『生活保障に関する調査 2022年度』によると、老後資金の使用開始年齢は平均66.8歳。一番のボリュームゾーンは「65歳」で3割強、次に「70歳」で2割強となっています。

 

【老後資金の使用開始年齢】

59歳以下…1.0%

60歳…11.7%

61歳~64歳…1.7%

65歳…34.2%

66歳~69歳…2.0%

70歳…23.4%

71歳以上…9.3%

わからない…16.7%

 

金子修二さん(仮名・65歳)。同い年の妻とともに年金生活を送っています。夫婦は年金を受け取る年齢=65歳からが老後と考え、準備をしてきました。コツコツと貯めてきた貯金は株式や投資信託なども合わせて3,000万円。子どもたちは3人いますが、5年前に三男の大学卒業をもって、教育費の負担からは解放。月々13万円ほどの返済だった住宅ローンも年金を受け取り始める前に完済しました。

 

【年代別金融資産保有額】

20代…403万円/171万円

30代…856万円/337万円

40代…1,236万円/500万円

50代…1,611万円/745万円

60代…2,588万円/1,200万円

70代…2,188万円/1,100万円

※出所:金融広報中央委員会『家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)』

※数値は左平均値/右中央値

 

毎月の年金は、修二さんが月19万円、妻・美音子さんが月12万円。手取りにすると合計24万円ほど。夫婦ふたりが暮らしていくには十分な金額です。

 

――少し前に「2,000万円不足」と叫ばれていました。でも、それから考えると十分な貯金もあるし、年金も十分、謝金もありません。贅沢ばかりできるわけじゃないけど、老後は余裕で暮らしていけると考えています