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日本人の2割は「公的年金制度の超基本」を知らない
老後不安の高まりとともに、年金への関心も高まったことで、川口さんのように年金に関して勘違いをしている人はかなりの少数派。とはいえ、複雑怪奇な年金制度を理解することは至難の業です。
内閣府が昨年3月に公表した『生活設計と年金に関する世論調査』では、老齢年金の仕組みや役割について聞いています。たとえば「日本の年金は国民皆年金である」という、日本の公的年金制度の基本中の基本の認知度は8割強。逆にいえば、2割弱の人は、年金制度の大前提さえ知らないというのが実情です。
【老齢年金の仕組みや役割についての認知度】
学生含め20歳以上の国民は、加入する義務がある…82.0%
60~75歳の間で受け取り始める時期を選択できる…73.0%
現役で働く世代が高齢者を扶養する制度である…66.8%
保険料の納付状況に応じて年金額が変動する…62.5%
生涯にわたり年金を受給できる…56.4%
物価や賃金の変動に応じて年金額が調整 される…42.3%
また前述のように、昨今高まっている「老後不安」は、川口さんのように「騙された!」という人があまりに多いことの裏返しともいえるかもしれません。現役世代であれば、毎年誕生月に将来の年金見込み額を知ることのできる「ねんきん定期便」が送られてきます。さっと眺めるだけだったり、なかには見ずに捨ててしまったりする人も。将来、「騙された!」ということのないよう、まずは「ねんきん定期便」を読み解くことから始めてみては。
[参考資料]