誰もが陥りやすい"お金の落とし穴"から身を守るために

私たちは誰しも、長年付き合いのある金融機関や担当者を信頼したいと考えます。しかし、その信頼関係と金融商品の選択は、別物として考える必要があります。特に老後の大切な資産を運用する際は、感情的な判断ではなく、客観的な視点で決定を下すことが重要です。

まずは「銀行の窓口で勧められる商品だから安全」という思い込みから解放されることから始めましょう。どんな商品でも、必ず複数の金融機関で比較検討することをお勧めします。また、投資を始める前には、銀行員ではなく、独立した立場の投資の専門家に相談することで、より中立的なアドバイスを得ることができます。

特に老後資金の運用では、収益性よりも安全性を最優先に考えることが大切です。目先の高利回りに目を奪われず、長期的な視点で資産を守り育てていく姿勢が、結果として良い投資につながるのです。

山田さんのアクティブ型投資信託は、幸い1,800万円まで回復しました。運用の中身を理解しないまま投資したことを反省し、半分はリスクを抑えたバランス型ファンドと変動金利型の国債に、残りの半分は預金に戻すことにしました。損失のすべてを取り戻すことはできませんでしたが、この経験から得た教訓は今後の資産運用に活かされています。

大切なのは、誰かを信じることではなく、自分自身で学び、判断する力を持つこと。それこそが、本当の意味での「安全な投資」への第一歩なのかもしれません。

青山創星
ファイナンシャルプランナー