一生独身を覚悟していたが…突然、春が来た!
結婚願望がなかったわけではありませんが、ひとりで生きていく準備を完璧にこなしていた山本さん。定年を迎え、今までにない解放感を味わっていたようですが、それ以上に「人生最高潮!」と浮かれ気分だったといいます。実は定年前によい出会いがあったのだとか。きっかけはSNSのダイレクトメッセージ。外国人女性からのメッセージで、少したどたどしい日本語だったといいます。
今度、日本に来ることになったという30代女性。その前に日本のことを知りたくて、気になった日本人にメッセージを送った……というものでした。可愛らしい女性で好印象だったといいます。その後、数週間にわたり、彼女とのメッセージのやり取りが続き、山本さんは彼女に対して強い感情を抱くようになります。彼女は「あなたは特別な人」といい、ネット上の関係ではありますがどんどん親密になっていったといいます。
その後、ウェブで顔を合わせて話をすることに。写真と同じく可愛らしい外国人女性が目の前にいました。山本さん、自身の気持ちを抑えることはできず、告白をしたそう。返事はOK。直接会ったことはありませんが、久々の女性との交際。テンションは爆上がりです。
ある日、彼女から「家族が重い病気にかかっているため、治療費が必要だ」との連絡が入ります。彼女は金銭的な支援を求め、山本さんは最初は少額を送金します。その後、彼女は「送金したお金が必要な手続きに使われたが、さらに追加の費用が必要だ」といい、再度金銭を要求します。山本さんは彼女の言葉に心を動かされ、再び送金します。
――彼女は自分(山本さん)に信頼を寄せているからこそ、お金の支援を求めてきた
そう考えていたそうです。そんなやり取りが幾度となく行われたあと、ある日突然、彼女からの連絡が途絶えます。山本さんは彼女に連絡を試みますが応答がなくなり……詐欺に遭ったことを理解し始めたといいます。
――まだ詐欺と決まったわけではありませんが……2,000万円くらいは送金したかな
久々の恋愛が詐欺だとは認めたくない山本さん。警察庁の調査によると、2024年の11ヵ月間で、警察が認知したロマンス詐欺の件数は3,326件件で、被害総額は約346.4億に達しました。ただ、それは氷山の一角。山本さんのように詐欺だと認めないケースや、詐欺とも思っていないケースも相当数いると考えられています。
退職金をほぼ使い果たしてしまった山本さん。貯蓄額から考えるとまだまだ余裕はありますが、「もう人生は終わったよ……」と失恋の痛手は相当なもの。しばらくは立ち直れそうもないといいます。
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