厚生労働省『令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』が発表され、最新の年金受給の実態が明らかになりました。今どきの年金受給者の現況を紐解いていきましょう。
47都道府県「年金受給額」最新ランキング…1位と最下位に生じる「衝撃の年金格差」 ※写真はイメージです/PIXTA

統計データが示す最新「年金」の受給状況

日本の公的年金制度は、20歳以上60歳未満のすべての人が加入する「国民年金(基礎年金)」と、会社員や公務員が対象となる「厚生年金保険」の二層構造で成り立っています。

 

国民年金は職業によって第1号被保険者(農業者、自営業者、学生、無職など)、第2号被保険者(会社員、公務員など)、第3号被保険者(第2号被保険者に扶養される配偶者)に分類されます。

 

第1号と第3号被保険者は国民年金に加入し、第2号被保険者は国民年金と厚生年金の両方に加入します。第1号被保険者は自ら保険料を支払いますが、第2号被保険者は勤務先を通じて給与から天引きされます。第3号被保険者は第2号被保険者の制度により、保険料の負担がなくなります。

 

2023年末時点の被保険者は6,745万人。国民年金第1号被保険者は1,387万人、国民年金2号被保険者は4,672万人、国民年金第3号被保険者は686万人でした。過去5年の推移をみていくと、第1号被保険者は4.5%減。第3号被保険者は16.3%減。そのぶん、厚生年金保険加入者が増加しました。

 

公的年金受給者は、延べ人数で7,747万人。重複のない受給権者数は3,978万人。厚生年金保険(第1号) 受給者数は3,622万人で、そのうち老齢年金受給者は1,572万人。平均年金月額は併給の国民年金と合わせて平均14万7,360円。前年から2,300円ほど増えました。また厚生年金保険(第1号) 老齢年金受給権者の平均年金月額は65歳以上男性で16万9,484円、女性で11万1,479円。ともに昨年より増えています。

 

国民年金受給者数は3,626万人。平均年金月額は5万7,700円。前年から1,200円ほど増えました。また2023年度、国民年金の受給額は満額で月6万6,050円。平均受取額は満額の87%程度です。

 

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