人生には誰もが挫折の瞬間があります。そして誰もがそんな挫折を乗り越えた経験を持っているでしょう。しかしその挫折に打ちのめされ、立ち上がれなくなった人たちもいるようです。
親の年金「月15万円」だけが頼りでした…人生初めての挫折で20年引きこもる〈49歳男性〉。ある朝、いつまでも起きてこない〈87歳母〉に「どう生きていけばいいのか」と絶望

38歳で産んだ子を甘やかして育ててしまったことを後悔する87歳女性

厚生労働省『令和5年人口動態統計(確定数)の概況』によると、2023年の出生数は72万7,288人。母の年齢別にみていくと、最も多いのが「30~34歳未満」で265,109人。「25~29歳未満」「35~39歳未満」と続いていきます。

 

【母の年齢別「出生数」】

「20歳未満」…4,352人

「20~24歳未満」…47,195人

「25~29歳未満」…189,338人

「30~34歳未満」…265,109人

「35~39歳未満」…173,523人

「40~44歳未満」…46,020人

「45~49歳未満」…1,645人

「50歳以上」…100人

※ほか不詳が6人

 

高齢出産にはリスクが伴うことが知られ、35歳以上の出産になると、よりリスクが顕著であるというのが通説です。しかし、晩婚化が進むなか、高齢出産の割合は増え、2023年には30%を超えています。

 

【母親が35歳以上の出産の割合】

2000年…11.8%

2005年…16.4%

2010年…23.8%

2015年…28.0%

2016年…28.5%

2017年…28.6%

2018年…28.8%

2019年…29.1%

2020年…29.2%

2021年…30.0%

2022年…30.0%

2023年…30.4%

 

長谷川和子さん(仮名・87歳)が、ひとり息子である大輔さん(仮名・49歳)を出産したのは38歳のころ。当時、35歳を超える高齢出産は、3~4%程度のかなりの少数派。だからこそ、無事生まれてきたときは、涙を流して喜んだといいます。ただその後については後悔を口にします。

 

――高齢出産でひとりっ子。子育て中は必死で意識していませんでしたが、今思えば、甘やかして育ててしまいました

 

親は高齢だし、ひとりっ子だし。もし親に万一のことがあったら、この子はどうなるのだろう……もっと早く産んであげたらという自責の念とともに、子ども不憫だと思って、ついつい甘やかしてしまう。そのようなケースは、高齢出産に多いようです。