「60歳以降も働きたい」は59.5%
高齢化に伴い、「歳を取っても働きたい」という人と、一方で人手不足により「歳を取っても働いてほしい」という企業側の思惑が一致。環境や法律も整備されてきたこともあり、定年後も働き続ける人が増えています。
内閣府『生活設計と年金に関する世論調査(令和5年11月調査)』によると、「60歳以降も働きたい」という人の割合はは59.5%。その内訳をみていくと、「65歳くらいまで仕事をしたい」が25.9%、「70歳くらいまで」が8.0%、「60歳以もできるだけ長く仕事がしたい」と無期限で考えている人が25.7%でした。
60歳以降も働き続けたい理由として最も多いのが「生活の糧を得るため」で75.2%。「いきがい、社会参加のため」が36.9%、「健康にいいから」28.7%、「時間に余裕があるから」14.6%と続きます。ポジティブな意見も多いですが、働かざるを得ないというケースが4人に3人という水準です。
ちなみに世界を見渡すと、65歳以上の高齢者が最も働いているのは「モザンビーク」で75.17%。「中央アフリカ」「ブルンジ」「モルドバ」「東ティモール」と続きます。上位は発展途上国が多く、それだけ「生活の糧を得るため」という人が多いからと推測されます。
またG20だけに限定すると、トップは「インドネシア」で46.51%。「日本」は25.84%で第3位。先進国を中心とした場合は、やはり「働く高齢者が多い国」といえそうです。
【高齢者 労働力率(65歳以上)】
1位「インドネシア」…46.51%
2位「韓国」…38.82%
3位「日本」…25.84%
4位「サウジアラビア」…25.25%
5位「メキシコ」…25.14%
6位「インド」…22.8%
7位「中国」…21.46%
8位「米国」…19.2%
9位「アルゼンチン」…17.1%
10位「オーストラリア」…14.78%
出所:ILO 資料:GLOBAL NOTE