超人気の晴海フラッグ、ひと儲けを目論んだ「にわか不動産転売ヤー」が追い込まれた、売れ残り地獄の悲惨【不動産の専門家が解説】

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オスカーキャピタル株式会社
超人気の晴海フラッグ、ひと儲けを目論んだ「にわか不動産転売ヤー」が追い込まれた、売れ残り地獄の悲惨【不動産の専門家が解説】

2020年東京オリンピックの選手村跡地に開発された「晴海フラッグ」。マンションの購入抽選倍率は最高200倍を超えるなど人気が沸騰。それに乗じ、値上がりを見込んだ一般投資家たちによる転売目的の購入も増加しましたが、ふたを開けてみれば思ったほど価格は上がらず、多数の売れ残りが…。資金を投入しつつ値上がりまでこらえるか、損を覚悟で売却するか、判断を迫られている投資家も少なくありません。不動産のプロが実情を解説します。

東京・中央区の「将来性あるプロジェクト」の優良マンション

「晴海フラッグ」は、東京・中央区の東京オリンピック選手村跡地で現在も工事が進行している巨大なマンション群です。全体の完成時には、タワーマンション2棟を含む全24棟ものマンションが建ち並び、分譲住戸4,145戸と賃貸住戸1,487戸に約1万2,000人の住民が暮らすことになる、巨大な街作りプロジェクトとなります。

 

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販売当初から、自宅用のマンションを探している人はもちろん、投資目的の不動産会社や投資家からも注目を集め、初期の売り出し時には購入申し込みが殺到し、抽選倍率が200倍を超えて話題になりました。

 

これだけの人気が出た理由ははっきりしています。

 

まずは立地です。東京都でも、とくに居住人気が高い都心5区(中央区、千代田区、港区、渋谷区、新宿区)のひとつである中央区で、今後の発展が見込める晴海エリアであるということ。また、三井不動産を中心とした財閥系大手デベロッパーが中心となるプロジェクトで安心感があること。さらには、託児所や学校、高齢者施設、公園、ショッピング施設なども含めた、将来性のある総合的な街作りプロジェクトであることなどです。

 

このように、晴海フラッグは自宅として居住するという観点から見れば、優良マンションであり、人気が出たこともうなずけます。

供給過剰で「売れ残り転売物件」が大発生

他方で、晴海フラッグのマンション人気に乗じて将来的な値上がりを期待し、転売を目論む投資家も多くいました。

 

背景には、ここ数年の都心マンションの継続的な値上がりもあります。都心部では、新築物件も中古物件も、この10年ほどで1.5から2倍に価格が上昇しています。

 

「今後もこの勢いでマンション価格相場の上昇が続くなら、人気の晴海フラッグを購入すれば、すぐに購入より高値で売却でき、数百万円から数千万の利益が得られるだろう」

 

そう考えて抽選に申し込み、運よく当選した投資家たちが、購入したマンションの売却に動きました。

 

ところが現状では、多くの投資家は思惑通りに売却できず、売れ残り物件がどんどん増えているのです。

 

具体的にいうと、本記事を執筆している段階では、晴海フラッグの100戸以上の売り出し情報が、SUUMOやHOMESなどの不動産情報サイトや、不動産業者だけが見られる物件情報ネットワークのレインズに掲載され、棚ざらしになっています。

 

さらには、およそ毎月10戸以上のペースで、新規登録される売り物件数が増加しているのです。

 

これだけ供給数があるうえ、多くの売り物件は、転売利益を狙って分譲価格の1割~3割増しといった高値が設定されているため、なかなか買い手がつきません。

 

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分譲価格と同程度で売れても「売却損」

もちろん、なかには買い手がついて成約する物件もありますが、それらの概要はだいたい以下のようになっています。

 

3LDK、80平米(約24坪)

分譲価格 1億2,000万円(坪単価500万円)

 

坪単価400万~500万円であり、これは分譲価格とほぼ同じです。

 

つまり、転売利益を得ることをあきらめ、購入価格と同等まで売却希望価格を下げなければ、売れない状況になっているのです。

 

仮に購入価格と同じ価格で売れたとしても、売買手数料や融資金利を考えると、売却損が生じている状況だといえます。

 

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一般投資家の賃貸経営では、キャッシュフローのマイナスは確実

一方、賃貸募集も100件以上が公開されています。

 

これらはおそらく、はじめから賃貸経営目的として購入したわけでなく、思ったほど高値で売れないため、仕方なく当面の間は賃貸に出しながら値上がりを待つ人たちが大半だと思われます。

 

しかし、晴海フラッグの分譲価格とエリアの賃料相場から見て、融資条件によるものの、多くの場合は賃貸経営でキャッシュフローを得ることはむずかしいと考えられます。

 

簡単にシミュレーションしてみましょう。

 

まず、物件の概要は上記と同じ「3LDK、80平米(約24坪)、分譲価格1億2,000万円(坪単価500万円)」とします。

 

この物件を、家賃35万円(年間420万円)で賃貸に出したとします。強気の家賃ですが、新築プレミアムもあるので、うまく借り手がつくとします。表面利回りは3.5%です。

 

管理経費が月に5万円(年間60万円)、固定資産税・都市計画税が年20万円とすると、NOI(運営純収益)は、

 

420万円-60万円-20万円=年間340万円

 

です。NOI利回りは2.8%となります。

 

ここから融資元本と金利を返済するわけですが、仮に融資額1億2,000万円、金利1%、35年のフルローンだとすると、融資返済額は年間400万円になります。

 

340万円-400万円=▲60万円

 

結果、上記のようになり、毎年60万円のキャッシュの持ち出しとなってしまいます。

 

◆家賃収益

 

年間家賃収入:420万円

年間管理経費:60万円

固定資産税・都市計画税:20万円

年間NOI(運営純収益):340万円

表面利回り:3.5%

純利回り:2.8%

 

◆融資

 

融資額:1億2,000万円(フルローン)

金利:1%

年間融資返済額:400万円

 

◆キャッシュフロー

 

340万円-400万円=▲60万円

 

家賃にプレミアムが乗せられる新築時点で、すでに60万円のマイナスです。まだ完売していない現在でさえ、100戸以上の賃貸募集があるのですから、今後はどんどん増えていくでしょう。当然、価格競争が生じ、5年、10年先には家賃も引き下げざるを得なくなります。将来的に、手出しのキャッシュがどんどん増えていくことが予想されます。

 

もちろん、長期的にマンション価格が上昇するのであれば、資産価値は増える可能性がありますが、それはどうなるかわかりませんし、築年が重なっていくため相対的に価格は下がっていくでしょう。

 

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不動産投資は「値上がりを狙うギャンブル」ではない

晴海フラッグは1億円前後の分譲価格なので、年収1,000万~2,000万円クラスの、アッパーミドル層なら(属性にもよりますが)、融資がついて手が届く範囲の物件です。

 

そのため、転売目的で購入した副業投資家も少なくないようです。そのような人たちにとっては、マンション相場が相当大きく上昇しない限り、売るに売れず、かといって、賃貸を続けてもキャッシュフローのマイナスが続くという、非常に厳しい状況が待ち受けています。

 

その失敗の要因は、値上がりによる譲渡利益を目的として、しかもローンを組んで購入したことです。

 

本来不動産投資は、安定した家賃収入から、融資を返済したあとに残るキャッシュフロー(手残り現金)を獲得することが目的です。それは賃貸経営という事業であり、将来の見通しがつきます。

 

しかし、物件相場が短期間で値上がりするかどうかを正確に予測することはできません。値上がり益を期待して不動産を購入するのは、投資ではなく投機、いわばギャンブルのようなものです。結果として不動産が値上がりすればプラスアルファの利益が得られますが、それはあくまで副次的な要素だと考えるべきなのです。

 

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都心部の高級マンション投資は、現金購入一択

晴海フラッグに限らず、都心部の高級マンションは賃貸に出して家賃を得ても利回り3%前後にしかならないのが、現在のマンション相場です。

 

もちろん、多額の現金を保有している資産家が、資産保全の目的で、現金で購入して投資をするのであれば、それは選択肢のひとつになります。

 

しかし、融資を受けて投資をする場合、3%前後の利回りでキャッシュフローをプラスにすることはほぼ不可能でしょう。

 

年収1,000万~2,000万円のアッパーミドル層までの方が、融資を受けて不動産投資をする場合なら、5,000万円ほどの中古1棟アパートからスタートして、地道にキャッシュフローを蓄積するのが、無理のない不動産投資のスタイルです。

 

中古一棟アパートなら、首都圏の一都三県エリアでも7~10%程度の利回りが出せるので、仮に2%のアパートローンで資金調達しても、十分、キャッシュフローは残せます。

 

不動産による資産運用とは、値上がりに賭けるギャンブルではなく、長期的に安定した収益を得ることが王道だということを、くれぐれも忘れないようにしてください。

 

 

オスカーキャピタル株式会社
代表取締役社長 金田 大介

 

 

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