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「蒲田」と「京急蒲田」をつなぐ新路線、2030年代に誕生
東京区部の南部に位置する大田区。北側に品川区、目黒区、世田谷区と接し、南西を流れる多摩川は東京都と神奈川県の県境で、川を越えると神奈川県川崎市です。
区の面積の4分の1は東京国際空港(羽田空港)で、その拡張工事により23区で最も面積の広い区になりました。また人口はおよそ75万人。世田谷区、練馬区に次いで3番目に多い区でもあります。
そんな大田区は、日本を代表する高級住宅街である田園調布や山王といった日本を代表する高級住宅街、町工場が集積する日本を代表するモノづくりの街など、多彩な一面を持ちます。
区内行政・経済の中心は「蒲田」で、JR京浜東北線、東急電鉄池上線、多摩川線が乗り入れるターミナルという側面も。さらに800メートル離れている「京急蒲田」とは、蒲蒲線(新空港線)が計画中。2030年代の開業を目標としていますが、実現できれば特に東急線から羽田空港へのアクセスが格段に向上すると期待されています。
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門前町の雰囲気を残しつつ生まれ変わる「池上」
蒲蒲線は東急多摩川線「矢口渡」あたりから地下化し、「蒲田」と「京急蒲田」をつなげる計画。それに伴い、注目されるもうひとつの路線が東急池上線です。「蒲田」と「五反田」を結ぶ11キロほどの路線は、ワンマン運転のどこか牧歌的な雰囲気。一方で、アクセスが飛躍的に良くなるエリアのため、「住みたい街」として人気が高まっています。
なかでも「蒲田」から2駅目の「池上」は、東急池上線はもちろん、都営地下鉄浅草線「西馬込」、東急多摩川線「矢口渡」と3路線が使える、“実は交通至便性の高い穴場エリア”として注目。駅から徒歩10分ほどの「池上本門寺」の参道を中心に発展してきた街のため、活気と人情味あふれる雰囲気。10月中旬に行われる「お会式」には多くの参拝者が訪れるため、臨時列車も運行されるほどにぎわいます。
駅から放射状に延びるのは、「池上駅前通り商店会」「池上仲通り商店会」「池上本門寺通り商店会」など、12の商店会。現在、商店街では見かけなくなった青果店や精肉店、鮮魚店といった生鮮食品を扱う個店も。古き良き時代の雰囲気が今なお残ります。一方で駅周辺には複数のスーパーも点在し、1人暮らしには強い味方です。
また大田区と東急電鉄で進める「 池上エリアリノベーションプロジェクト」により、空き家や古くなった家屋をリノベーション。古民家カフェなどに生まれ変わるなど、街の歴史や文化を大切にしつつ、新しい街へと生まれ変わるエリアとしても関心を集めています。
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注目エリア「大田区池上」の2040年の姿
アクセスの飛躍的な向上が見込める一方で、古き良き時代の雰囲気を残しつつ生まれ変わりつつある注目エリア「大田区池上」。今後についてみていきましょう。
2020年に行われた国勢調査によると、大田区の人口は74万8,081人。5年前調査の71万7,082人から4.3%の増加。これは東京都平均の3.9%を上回り、東京特別区平均の4.9%は若干下回ります。
大田区の平均年齢は45.27歳。これは東京都平均の45.25歳とほぼ同等ながら、東京特別区平均の44.37歳を上回ります。田園調布や山王などといった高級住宅地を有することから、ほかの区部に比べて単身者層はもちろん、ファミリー層にも支持される傾向にあることが推測されます。人口分布を人口ピラミッド(図表1)でみていくと、ボリュームゾーンは40代~50代の働き盛り。さらに15歳未満に注目すると、0~5歳未満が若干多いことがわかります。良質な住環境を求めて、若いファミリー層からの支持を高めている可能性が考えられます。
さらに「池上」周辺の池上1丁目~8丁目についてみていきましょう。
池上エリアの人口は3万1,078人で、世帯数は1万6,845世帯。1世帯当たりの人員は1.85人です。不動産投資で語るうえで注目したいのは持ち家率/賃貸率。持ち家率が高いのは駅から離れた池上本門寺周辺の池上1丁目、2丁目で、持ち家率は6割弱。このエリアの1世帯当たりの人員は2人強でファミリー層が多く居住していることがわかります。
一方でアパートやマンションなど、民間の借家率が高いのは駅からも近い池上3~4、6~7丁目で賃貸率は5割を超えます。このエリアの1世帯当たりの人員は1.7人と2人を下回り、単身世帯に好まれるエリアであることがわかります。
このことから単身者を狙うなら駅周辺となりますが、一方で競合物件が多いのもネックといえそうです。駅から離れたエリアは、利便性は落ちるものの閑静な住宅街が広がり、駅の雑多な雰囲気を避けたいというニーズに応えることができるでしょう。競合物件が少ないというメリットもあり、ニッチなニーズをくみ取ることができれば、勝ち筋にのることができるかもしれません。
次に家賃相場についてみていきましょう。「池上」周辺の家賃相場を大手住宅検索サイト3社の平均でみていくと、単身者がターゲットとなるワンルームで7.5万円、1Kで8.3万円、1DKで9.7万円。ファミリー層もターゲットとなる2LDKで18.4万円、3LDKで22.9万円です。繁華街を形成する「蒲田」と比較して、平均家賃は単身者向け、ファミリー向けどちらも2万円ほど安め。「交通利便性、生活利便性は確保しつつも家賃は抑えたい」という賃貸ニーズに応えることのできるエリアといえるでしょう。
そんな東京都大田区の将来像をみていきます。
国立社会保障・人口問題研究所の推計のなかで、最も楽観的なシミュレーションでは、今後も人口増加が続き、2040年には84万1,213人。2060年を超えると100万人を超えると推計されています。一方、現実的なパターンでは、今後、緩やかな人口減少が始まり2030年代には70万人を割り込み、2060年には60万人近くまで減少するとされています。(図表2)。
2015年時点での人口を100とした際の年齢別の人口推計をみていくと、2030年まで生産年齢は緩やかなに増え続け、その後、減少に転じます。一方で老年人口は2030年以降急激に増え、2050年ごろに2015年を100とした際に135とピークに達し、その後、緩やかに減少を始めます(図表3)。賃貸経営においては、増え続ける高齢者需要にどう応えていくか、というのも考えどころかもしれません。
さらに「池上」周辺の将来人口をメッシュ分析でみていきます。
メッシュ分析では2015年の人口と2040年の将来推計人口を比較した際、増加率が0を上回ると暖色系の色に、0を下回ると寒色系の色が濃くな表示されます。それによると「池上」周辺は暖色系の色が広がり、特に池上本門寺周辺は暖色系の色が濃くなっています。池上エリアは今後も人口増加が見込め、不動産投資においても有力なエリアだといえそうです。
ただ注意が必要なのが駅周辺のエリア。2015年と2050年を比較すると、駅周辺のエリアでは寒色系に、つまり2015年比人口減が予測されているのです。さらに長い視点で考えるのであれば、入居者ニーズを的確に捉え続けることが求められるエリアだといえそうです。