高齢化、長寿化が進むなか、一度は仕事を辞めたけれど、再び働き始める高齢者も多いようです。なぜ、現役復帰? その理由を紐解いていくと、切実な状況がありました。
定年退職金2,400万円・60歳で仕事を辞めた元大企業サラリーマン、年金夫婦で月27万円ながら「75歳を前に現役復帰」を決意した切実事情「まさか、こんなことになるとは」 (※写真はイメージです/PIXTA)

お金を得るために仕事をする高齢者、1,000万超

内閣府が65歳以上の男女に対して行った『令和4年 高齢者の健康に関する調査』で、「あなたは現在、収入のある仕事をしていますか?」と尋ねたところ、28.7%が「はい」と回答。求職中1.6%も合わせると、3割を超えます。この割合を数で表すと、1,098万人が働いている人(求職者含む)です。

 

勤務形態を尋ねると4割近くがパートで、数にすると1,407万人にもなります。また週に何時間働いているかと尋ねたら「20時間未満」が3割超え。

 

【働く高齢者の勤務携帯】

・パート:38.8%(推定1,407万人)

・自営商工サービス業:13.6%(推定493万人)

・会社または団体職員:11.0%(推定398万人)

・自営農林漁業:10.8%

・フルタイムの被雇用者:10.1%(366万人)

・その他:14.0%(507万人)

 

また1週間あたりの勤務時間を尋ねると、1日8時間、週に40時間以上働いているのは全体の23.6%、数にして約854万人です。

 

【働く高齢者の週勤務時間】

・20時間未満:31.3%(推定1135万人)

・20~25時間未満:13.9%(504万人)

・25~30時間未満:5.5%(199万人)

・30~35時間未満:7.8%(282万人)

・35~40時間未満:6.3%(228万人)

・40~45時間未満:12.3%(446万人)

・45~50時未満:3.8%(137万人)

・50~55時間未満:3.0%(108万人)

・55時間以上:4.5%(163万人)

 

多かれ、少なかれ働いている1,000万人以上の高齢者。その理由を尋ねると、41.6%が「収入がほしいから」。数にすると1,508万人。20.2%が「働くのは体にいいから、老化を防ぐから」、17.0%が「仕事そのものが面白いから、自分の活力になるから」、4.0%が「仕事を通じて友人や仲間を得ることができるから」でした。