賃貸を探す高齢者…「5回以上入居拒否」は11.9%
内閣府『令和6年版高齢社会白書』によると、65歳以上の高齢者の住まいについて、持ち家率は84.5%。賃貸住まいは10.4%でした。
【65歳以上の高齢者の住まい】
・ち家(戸建て)…76.2%
・持ち家(集合住宅)…8.3%
・賃貸住宅(戸建て)…2.4%
・賃貸住宅(民間集合住宅)…5.9%
・賃貸住宅(公営・公社・UR等の集合住宅)…4.5%
・高齢者向け住宅…0.4%
・その他…1.5%
・不明/無回答…0.9%
高齢者の1割が賃貸住まい。そこで問題になるのが「高齢者は家が借りづらい」という現状。高齢者の入居に関する賃貸人(大家等)の意識についてみていくと、「拒否感はあるものの従前より弱くなっている」が44.0%、「従前と変わらず拒否感が強い」が16.0%、「従前より拒否感が強くなっている」が6.0%。それらを合わせると、賃借人の7割弱が拒否感を持っていることがわかります。
【高齢者の入居に関する賃貸人(大家等)の意識】
・従前*と変わらず拒否感はない…27.0%
・従前*は拒否感があったが現在はない…7.0%
・拒否感はあるものの従前*より弱くなっている…44.0%
・従前*と変わらず拒否感が強い…16.0%
・従前*より拒否感が強くなっている…6.0%
*5年前調査
このような現状は、実際に住まいを探す高齢者の身にふりかかってきます。株式会社R65が行った『高齢者の住宅難民問題に関する実態調査(2023年)』によると、「65歳を超えて賃貸住宅のお部屋探し経験のある高齢者」は35.7%。その理由として最も多かったのが、「家賃の低い物件に住み替えるため」で36.6%でした。
また部屋探しを行った高齢者の26.8%、関東に限ると32.3%が「年齢を理由とした賃貸住宅への入居拒否の経験がある」と回答。その拒否された回数をみていくと、「1回」が44.8%、「2回」が24.6%、「3回」が14.9%、「4回」が3.7%。「5回以上」は11.9%でした。