伯母の財産はすべて相続できると思っていたが…まさかの展開
生命保険文化センターによる2021年度の生命保険に関する全国実態調査によると、生命保険の世帯加入率は89.8%、普通死亡保険金額は平均で2,027万円と、前回の調査(2018年度)と比べると低下傾向にはあるものの、依然として高い水準を維持しています。
一方で、生命保険は複雑なものも多く、内容を正確に把握できているかと問えば、「なにかに入っているとは思うけれど、詳しくはわからない」と答える方が大半でしょう。生命保険料の支払い額は、年間平均37万1,000円にもおよび、決して小さな金額とはいえません。せっかくの資金を投じて加入している保険を効果的に活用するためにも、定期的なメンテナンスは必須です。
今回の記事では、放っておかれてしまった1つの保険をめぐる悲劇について紹介したいと思います。
一人暮らしの伯母と母を亡くした姪、支え合って生きてきたが…
25歳で結婚し、2人の子宝にも恵まれ幸せな日々を過ごしていたBさん(現在50歳)は、10歳のときに、母親を病気で亡くしています。両親から愛情深く育てられていたひとりっ子のBさんは、深い悲しみに暮れながら日々を過ごしていましたが、そんなBさんの心の支えになってくれたのが、母親の姉である伯母Aさんの存在でした。
おおらかで、優しく面倒見のよいAさんは、常にBさんのことを気にかけ、まるで実の母親のように接してくれました。母親の急逝は悲しい出来事ではありましたが、Bさんにとっては、学生生活を過ごし、社会に出て、結婚、出産、子育てとライフステージに変化があっても、常に温かいサポートをしてくれた伯母Aのおかげで、幸せな日々を送れているという実感があったのでした。