睡眠不足はダイエットの敵!

寝る子は育つが寝ない大人は横に育つ

睡眠不足になると、食欲を抑制するホルモン(レプチン)の分泌が減少し、食欲増進ホルモン(グレリン)の分泌が増加します。脳は特に高カロリーな食品や甘いものを求めやすくなります。さらに、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を増加させ、脂肪の蓄積を促進します。また、睡眠不足によって疲労感が高まると、運動量が低下します。その上、覚醒時間が長いことで食事や間食の機会が増え、カロリーの摂取量がさらに増加しやすくなります。

起きている時間が長いほうがカロリーを消費して痩せるような気がしますが、実際はそうではなく、むしろ太りやすくなるのです。

睡眠不足だとメタボになりやすい

睡眠不足は食欲を増進させるため、食事制限がかなりのストレスに。さらに、睡眠不足自体もストレスホルモンの分泌を増加させ、脂肪の蓄積を促進します。これらの要因が重なることで、メタボや肥満のリスクが高まります。

※メタボ(メタボリックシンドローム):腹囲が男性85cm・女性90cm以上で、かつ血圧・血糖・脂質の3つのうち2つ以上が基準値から外れている状態のこと。

柳沢正史『今さら聞けない 睡眠の超基本』より抜粋
柳沢正史『今さら聞けない 睡眠の超基本』より抜粋

睡眠不足で摂取カロリー・体重・内臓脂肪が増加

アメリカで行われた研究で、健康な人を4時間睡眠のグループと9時間睡眠のグループに分けてそれぞれ2週間を過ごした結果、睡眠時間が短くなると、食欲を抑制するホルモン、レプチンの血中濃度は低下し、一方で食欲を増進させるホルモン、グレリンの血中濃度は上昇するということが明らかになりました。

柳沢正史『今さら聞けない 睡眠の超基本』より抜粋
柳沢正史『今さら聞けない 睡眠の超基本』より抜粋

睡眠が摂取カロリーを減らす

十分な睡眠を確保することで、ホルモンのバランスが整い、食欲がコントロールできるようになります。また、睡眠中に身体がリフレッシュされるため、疲れやストレスが軽減されて、過剰な食事を抑制してくれます。

柳沢正史『今さら聞けない 睡眠の超基本』より抜粋
柳沢正史『今さら聞けない 睡眠の超基本』より抜粋