アッパーマス層とは、普通の人よりも生活に余裕があり、お金持ちの入り口に立っているような層を指します。具体的には、3,000万円以上5,000万円未満の純金融資産を保有し、日本での割合は13.2%です。しかし、自由を謳歌するようなライフプランを実現するには、まだ少し資産が足りません。そこで本記事では、アッパーマス層がより資産を増やす方法について詳しく解説します。
港区の高級タワマンに住むエリートサラリーマン「資産1億円超え」への熱烈な憧れ…叶えるための具体的な手段 (※写真はイメージです/PIXTA)

アッパーマス層の所有資産や背景

アッパーマス層は、「普通の人」であるマス層よりは余裕資金があるため、生活水準は少しいい状態であることが多いでしょう。所有している純金融資産は、余剰資金で資産を増やす方法として一般的な、

 

・株や債券
・投資信託
・保険
・不動産

 

などが多い傾向にあります。アッパーマスの中で、早い速度で資産を増やしている方は、マス層→アッパーマス層→準富裕層→富裕層までを目指した人生設計をしている方が多く、このようなタイプは、純金融資産を増やしつつ、将来、自身の財産として加味される不動産を段階的に所有していくことで、なるべく短期間で資産家になることも視野に入れています。

 

冒頭の野村総研の調査結果では、土地は純金融資産に含まれていません。その理由は、不動産は多くのケースでローンを組んでいるため、マイナス資産の発生している期間が長いからです。しかし、すでにローンを完済している不動産や、相続などで所有することになった不動産には、負債がありませんので、不動産を時価に換算した金額を、純金融資産に加味することで、一気に資産総額を上げることもできます。そのため、資産家を目指すアッパーマス層は、不動産経営に着目する傾向があります。

 

不動産経営は、入居者の賃料からローンの返済をすることが前提のため、大きな資金が動く割には経営者本人の負担は少なく済みますので、副業をこまめにチェックできない激務の方でも、専門の管理会社に委託管理をしてもらうことで負担なく続けることができます。

 

また、なんらかの安定した給与所得があることが、金融機関で大口の融資してもらうための重要な要件でもあるため、すでに家賃収入が給与所得を超えていても、目指している資産家層になるまでは、サラリーマンを続けていく傾向があります。

 

たとえば、最初は小さな都心の区分マンション経営からはじめ、軌道に乗ったら次の区分マンションと、段階的に数を増やしていき、マンション経営者としての実績を作ったうえで、マンション一棟やアパート一棟などの規模にしていくなど、ご自身のライフプランや目指すべき資産家層のゴールに合わせたプラン設計も可能です。スタート時から、現物と入居者という確実な手応えがあるため、失敗をしにくいタイプの資産を増やす方法です。不動産経営、マンション経営が気になる方は、ご自身でも少し勉強を始めながら、しっかりとしたサポートをしてくれる、信頼と実績のある不動産会社の担当者に相談をしてみるといいかもしれません。

アッパーマス層が住むエリア

アッパーマスは大別すると2タイプにわかれます。都市部に住むタイプと、地方に住むタイプです。

 

都市部に住むアッパーマス層

都市部に住むアッパーマス層は、典型的なインカムリッチ・プロフェッショナルの方で、その仕事場が主に都心部にあるため、都心部に住んでいることが多いです。たとえば、東京都でいえば、都心5区(千代田区・中央区・港区・渋谷区・新宿区)などの高級タワーマンションや一戸建です。そのエリアで最も多くの人が集まる場所であるため、最もレベルの高い設備や環境が整いやすく、職業単価も高額になります。

 

一般的にいうエリート層で、代々、都市部に住んでいる方も多いかもしれません。華やかな生活を好むタイプもおり、超一流車に乗り、超一流の時計や服装をしている方もいます。インカムリッチなため、このような生活をしても支払いに困らない方が多いため、金銭感覚はマス層とはかなり違うといってもいいでしょう。

 

地方に住むアッパーマス層

地方や郊外を好むタイプのアッパーマス層は、ネットで仕事が完結できる職業で高収入の方や、ネットビジネスで起業をしている若年層などです。

 

地方を選ぶ理由は、さまざまです。なかには生活単価や不動産単価が安いことから、支出を減らすことに大きなメリットを感じているという人もいるでしょう。このタイプのアッパーマス層は、基本的にフリーミアム経済になれているため、フリーウェアなど、無料で使えるものはすべて使い、支出を可能な限りしないという特徴があり、生活水準はマス層とそう大きく変わらない傾向があります。しかし、支出を絞ることに対する意識は、マス層にはないものがあります。

 

住居として地方や郊外を選ぶときにも、税率などを比較して、最も負担の少ないところを選ぶなど、コスト管理が徹底しています。どこで起業をしても同じような結果が出るのであれば、最も気軽に働ける場所を選ぶという考え方です。

 

週1〜2回程度、都心部へ会議や面談のために足を運びますが、基本の仕事は地方のオフィスまたは自宅兼オフィスで行います。前者に比べると可処分所得は少ないかもしれませんが、支出を押さえているため、インカムリッチとなります。また、都心部のアッパーマス層と比較すれば、多少、可処分時間は多い傾向にあります。

 

どちらを選ぶのかは、その方の性質や職業にもよりますので、アッパーマス層として正しい住居エリアというものは特に存在しません。しかし、エリアを変えて、性質の違うアッパーマス層が住むのは、かなり難しいといえるでしょう。