コロナ禍をきっかけに首都圏から地方への移住に注目が集まっています。物価も安く、人混みのない自然豊かな田舎で余生を過ごしたいと考えてリタイア後に移住を考えるシニアもいますが、「こんなはずではなかった」と後悔するケースも少なくありません。今回はまさしくそんな状況に陥った65歳男性の事例を小川洋平FPがお伝えします。
「人が多い、暑い、物価も高い…東京にはもうウンザリだよ」…静かな生活を求めて地方に移住した〈年金11万円の65歳男性〉が半年後に大後悔した切実な事情【FPの助言】
移住の前に情報収集し、FPや自治体の意見も参考に
今回は地方移住で後悔することになった木村さんの事例をお伝えしました。地方での暮らしに関心を持ち、移住を検討されている人も多いでしょう。見渡す限りに高層ビルが立ち並ぶ都会と違い、自然に恵まれて食べ物が美味しい地域も多く、魅力的に移ることも多いものでしょう。
しかし、その地域の特性や生活について情報収集をして、家計の面でもどういったお金がかかるかを考えてから移住しないと、「こんなはずじゃなかった……」ということになってしまいます。
たとえば、子育て世代が育児の環境を求めて地方移住を希望する場合も多いですが、都市部と比べると年収に大きな差があります。家賃や物価の一部は安くても、車の維持費などのコストも必要です。支出は東京で暮らすのと大きな差が無い場合も多いのに、年収が大きく下がってしまうこともあるのです。
そのため、移住に興味を持ったときには自分だけで判断せず、地方の生活費の事情はそういったことに詳しいFPに相談したり、移住先の特徴などについては各自治体などに相談しながら考えてみると良いでしょう。
小川 洋平
FP相談ねっと