一生、共に生きよう……誰もがそう誓い合って結婚するものの、残念な結果に終わることも珍しくはありません。離婚の原因はさまざまですが、その後、破綻の危機に直面するケースも珍しくありません。みていきましょう。
妻「もう赤の他人なので」と吐き捨て、子を連れ実家へ…1人残された月収40万円・43歳の〈モラハラ夫〉が直面する「住宅ローン破綻」 (※写真はイメージです/PIXTA)

モラハラに耐えること10年…離婚に向けて動き出す妻

昨今、さまざまなシーンで話題となるハラスメント。職場でいわれることが多いものですが、家庭でもよく使われる言葉です。

 

――モラハラ夫とおさらばします

 

そう投稿したのは、小学生の子どもが2人いるという42歳の女性。1歳年上の夫とは結婚して12年。モラハラは結婚してすぐに始まったといいますが、当時は「モラハラ」という言葉を知らず、「夫は怒りっぽい性格」だと思い、できるだけ地雷を踏まないように気を付けて暮らしてきたといいます。

 

――これってモラハラなんだ

 

そう気づいたのは、日々の愚痴を投稿していたところに「ひどいモラハラ夫ですね」という指摘があったから。

 

・作った料理に嫌いな食材が入っていると、罵倒

・気に食わないことがあったのか「だからお前はダメなんだ」と罵倒

・子どもが部屋で騒いでいると「できない母親だ」と罵倒

 

何かにつけてカーッとなり、妻を罵る言葉を投げかけてくる夫。ふたりきりの時はまだしも、子どものいる前で、近所の人がいる前で、周囲に知り合いもいない外出先で……夫の行動がモラハラにあたると気付かされてからは、次第に離婚への意思が固まっていったといいます。

 

株式会社アシロ/「ベンナビ離婚」が20歳〜49歳の既婚女性を対象に行った『離婚意識に関するアンケート調査』によると、離婚を考えたことがある既婚女性に対して「離婚したいと思ったきっかけはなんです?」と尋ねると、最多は「性格・価値観が合わない」で57.7%。「家事や育児を手伝ってくれない」「夫の家族や親族との折り合いが悪い」と続き、「DV・モラハラ」は13.6%でした。

 

ただ実際に離婚の話を進めているのはわずか4.9%。足枷になっているのは「金銭面への不安」が最多。「子どもへの影響」「住まいの不安」「老後の不安」「相手への情」と続きます。「不安が解消されたら離婚するか」に対しては、53.5%が「はい」と回答しました。

 

女性の場合、自身は正社員として働き、収入は十分。よくキレる父親の前では子どもは常に緊張状態。離れて暮らすほうが、子どもには良いと考えられます。離婚すれば子どもを連れて実家に戻る予定で、住まいの心配はなし。もちろん、夫への情はもはやゼロ。離婚に向けての障壁はまったくありませんでした。