「今が一番新しい」タカ&ユージの”老い”もテーマの1つ

――今回のストーリーで意識したことは?

近藤正岳プロデューサー(以下、近藤):世代間の話というのは頭のどこかにありましたね。

――タカ&ユージの「老い」もテーマだったのかなと思うのですが、年の重ね方も軽妙でカッコよくて2人らしいなと印象に残りました。

近藤:そう、それをサラっとやってのけるというか、終盤でユージが「1日1日生まれ変わって今が一番新しいんだ」という内容のセリフを言っているんですけれど、恭兵さんが考えてきてくださったセリフなんです。そのコンセプトははこちらも考えていたことだし、恭兵さんも肌で感じていたことだし、それがあのセリフに込められていて見事だと思います。

――G60は60歳の読者が中心の媒体なのですが、まさに『あぶ刑事』を見ていた世代だと思うので、すごく勇気づけられるんじゃないかなと思います。

近藤:そう思ってくださったらうれしいですね。やっぱりお二人と同世代は元気づけられるし、ちょっと下の60歳世代は「あんなふうにかっこいい70代になれたらいいね」と思ってもらえると思うし、もっとずっと下の世代は「なんであのおじいちゃんたちあんなにカッコいいの?」って感じるかもしれない。そんなふうに見えればいいなと思います。60歳と言ったら、(仲村)トオル君が今年58歳なのでまさしくトオル君の世代ですね。

お話を伺った近藤正岳プロデューサー
お話を伺った近藤正岳プロデューサー