長い長いサラリーマン人生。とりあえずの区切りとなるのが定年です。そこで会社員をスパッと辞める人、形を変えながらも会社員を続ける人、さまざまですが、誰もが超えなければいけない“壁”があります。みていきましょう。
〈月収100万円〉超のエリート部長、〈退職金4,000万円〉をもらって華麗に現役引退も「すまん、1,000円しかない。」と飲み代払えず…生活困窮のなれの果て

60歳で定年、それでも「サラリーマン」が働き続ける理由

――どうやらお金に困っていたらしい

 

40代男性のつぶやき。お金に困っていたというのは、2年ほど前に会社を定年退職した、男性が所属している部署の当時の部長(以下、元部長)。男性が勤める会社では、60歳で定年退職する人の半数以上が(役職などは変わるが)そのまま働き続けるといいますが、その部長はそのまま現役を引退したといいます。

 

――やはり、エリート街道を歩いてきた人は違うよね

 

社内のもっぱらの評判。「わたしは将来が不安だから、働けるうちは働くかな」という声が多く聞かれました。

 

厚生労働省『就労条件総合調査』の令和4年調査によると、定年制を設けている企業は全体の94.4%。そのうち96.9%が、一律に定年制を定めているといいます。

 

さらに一律定年制を定めている企業のうち、60歳を定年としているのは72.3%。つまり日本企業の66.1%が、60歳で定年を迎えるということになります。さらに一律定年制を定めている企業のうち、再雇用や勤務延長制度がある企業は94.2%。つまり日本企業の86.1%は、定年後も希望すればそのまま働ける環境が整っているといえます。

 

希望すれば長く働くことのできる環境は整備が続いています。

 

夜の酒場。サラリーマンから聞こえてくるのは、仕事や上司の愚痴が多く、最終的には「仕事なんてやりたくない!」というのがパターン。それにも関わらず、多くの人が定年後も働くことを選択しています。

 

なぜ定年後もサラリーマンは働くのか……「仕事が楽しい」「仕事が生きがい」というポジティブな意見もあるでしょう。ただ、前出のように「将来不安」を理由に挙げる人は多いのではないでしょうか。

 

現在、国民年金保険料の納付は、20歳から60歳、受給は基本的に65歳。空白の5年間があります。その間、収入がゼロであればその分、貯蓄がどんどん減っていくことになります。仮に月20万円の生活費であれば、1年で240万円、5年で1,200万円……預金口座の残高がどんどん減っていく光景は、恐怖でしかありません。このようなこともあり「年金をもらえるようになるまでは仕事を頑張る」という人も多いのではないでしょうか。