少子化の進行とともに高齢者の負担は増え続けるばかり。年金に依存する高齢者の暮らしは、火の車です。そんな人たちを、少しだけサポートしてくれる「年金生活者支援給付金制度」ですが、ちょっとした落とし穴が……みていきましょう。
年金たった「月5万円」、さらに保険料増で窮地の75歳…ある日「緑の封筒」が届くも「年金生活者支援給付金請求書」だと気付かず、顔面蒼白

低年金で生活困窮の高齢者を少しだけバックアップ「年金生活者支援給付金制度」

低年金で生活苦に悩まされる高齢者。そこにほんのわずかですが、救いになるのが「年金生活者支援給付金」です。消費税の引き上げ分を財源とした制度です。

 

①65歳以上の老齢基礎年金の受給者であること

②同一世帯の全員が市町村民税非課税である

③前年の公的年金等の収入金額とその他の所得との合計額が878,900円以下であること

 

これら①~③の条件をクリアした人が対象となります。給付額は月額5,310円を基準に、保険料納付済期間等に応じて算出され、次の①②の合計額を受け取ることができます。

 

①保険料納付済期間に基づく額(月額)= 5,310円 ×保険料納付済期間/被保険者月数480ヵ月

②保険料免除期間に基づく額(月額)=11,333円※3 × 保険料免除期間/被保険者月数480ヵ月

 

令和5年3月には780万4,320件、そのうち「老齢年金生活者支援給付金」は460万6,538件。1人あたりの平均給付額は3,930円でした。

 

ここで注意したいのが、老齢年金生活者支援給付金は勝手に振り込まれるものではなく、自らが手続きをしなければもらえないお金だということ。令和5年には、支給要件に該当する人に対して、簡易な請求書(はがき型)が9月1日から順次送付されました。それは「生活生活者を支援する給付金を受け取るための大切なお知らせです。」と書かれた緑の封筒に入ったものです。支給要件を満たしていれば、翌年以降も手続きは不要。ただし、一度支給要件から外れ受給できなくなったあと、再び受給要件を満たしたときは、再度、手続きが必要になります。

 

また昨今よく耳にする給付金詐欺を警戒して「給付金なんて、どうせ嘘だろ」と、せっかく届いた緑の封筒を開封せず、ほったらかしにしているケースも珍しくありません。

 

――えっ、詐欺かと思った

 

急いで部屋を探し回り、やっと見つけた緑の封筒を開封。しかしハガキに記載されている期限は過ぎていて、顔面蒼白に。平均月4,000円だけど、生活に困った高齢者にとっては、ありがたいお金です。「なんできちんと確認しなかったんだ」と後悔しても……大丈夫。昨年9月に送付されたものであれば、令和6年1月4日までに請求書が届けば令和5年10月分から年金生活者支援給付金が支払われ、それ以降の手続きであれば請求した月の翌月分から支払われています。

 

――わたしのところにも緑の封筒が届いていたような

 

心当たりがある人は、一度、中身を確認のうえ、適切な手続きをすることをおすすめします。

 

[参考資料]

厚生労働省『後期高齢者医療制度の令和6・7年度の保険料率について』

厚生労働省『令和4年国民生活基礎調査』

厚生労働省『令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』

厚生労働省『年金生活者支援給付金制度について』

日本年金機構『令和5年度の簡易な年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について』