日本のサラリーマンの7割は中小企業に勤務。まさに日本を支える主役です。日々、いろいろな不満を抱えて頑張っていますが、ときにその不満は会社のトップ、社長にむかうことも。みていきましょう。
社長、あんたの考え古いんだよ!平均月収「32万円」中小企業勤務・45歳のサラリーマン、不満タラタラで4割が転職を検討

中小企業に勤務するサラリーマン…「うちの社長」への不満

株式会社あしたのチーム『中小企業社員300人に聞いた“ウチの社長”調査』によると、「あなたが自社の社長に対して評価していないことは?」の問いに対して、最多は「後継者の育成」で52.7%。「社会や技術革新」「女性管理職登用など女性活躍への貢献」「会社のイメージアップ」と続きます。

 

【自社の社長に対して評価していないこと】

後継者の育成…52.7%

社会や技術革新…44.7%

女性管理職登用など女性活躍への貢献…44.0%

人材採用への影響力…43.3%

会社のイメージアップ…41.3%

会社の成長への貢献…41.0%

カリスマ性・リーダーシップ…40.0%

売上への貢献…38.7%

顧客の信頼獲得…38.7%

働きやすさの整備…36.3%

 

規模の小さな中小企業であれば、会社や仕事への不満が、社長への不満になりがち。そのことが原因で「転職を考えたことがあるか」の問いには、37.3%が「はい」と回答。さらに「周囲に社長への不満や不信感から退職した人がいる」と30.0%が回答しています。

 

よく社長への愚痴として聞かれるのが、「うちの社長は古い!」「時代に合っていない」といったもの。実際に本調査では64.4%が「社長の考えが古い」と回答しています。

 

*「社長について考えが古いと感じることはありますか?」の問いに対して、「よくある」「たまにある」の合計

 

そして「社長に対してアップデートしてほしいことは?」に対しては、最多が「労働に関する価値観・考え方」で26.3%。「社長自身の言動」「自らを客観視する力」「デジタル対応」「時代の空気を読む力」と続きます。

 

――休日出勤か。関心、関心

――遅くまで働いて、お前は偉いな!

 

そんなことを堂々といってしまう中小企業の社長。「そんな時代ではないですよ、単に人手が足りないんです」と心の中でツッコミを入れる中小勤務のサラリーマン。そんな構図が目に浮かびます。

 

さらに「自社について“ここが古い”と思うことは?」で最も不満が多かったのが、「給与体系」で21.7%。「人事に関する制度」「就業規則」「勤怠管理方法」「業務管理システム」と続きました。給与体系といえば、日本企業にいまなお根付く年功序列。もちろん長く安心して働けるというメリットもありますが、いまや時代遅れと感じるサラリーマンも多いようです。

 

社長への不満が色々とあれど、なかには不満をしっかりと伝えて、共に改善していける距離感にあるケースもあるでしょう。不満をそのままにしない、というのも、ひとつの選択肢です。

 

[参考資料]

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』

株式会社あしたのチーム『中小企業社員300人に聞いた“ウチの社長”調査』