「中小企業よりも大企業のほうが給与は高い」の一般論が覆る職業、3つ
男女別にみていくと、男性のトップ3は「航空機操縦士」「医師」「大学教授」で、ほか3職種が1,000万円を超えました。一方で女性のトップ3は「管理的職業従事者」「医師」「大学教授」で、3職種が1,000万円を超えています。
これらの数値は、あくまでも雇用者の立場での平均給与。たとえば医師であれば、勤務医としての給与と開業医としての給与には大きな差がありますが、この数値には反映されていないので、実情とは異なることに留意が必要です。それでも給与水準の高い職業は、希望すれば誰もがなれるわけではないものばかり。その職業に就いた時点で、ある程度「勝ち組の人生」は保証されたようなものでしょうか。
またこの数値は雇用者の平均給与なので、当然、勤務先の規模によって給与差は生じます。職業別に、企業規模間での給与格差をみていくと、最も給与差が大きいのが「管理的職業従事者」で、大企業(従業員規模1,000人以上)の平均給与は中小企業(従業員10~99人企業)の平均給与の実に4.0倍。続いて「航空機操縦士」が2.9倍、「記者、編集者」が2.0倍。これらの3職種は「大企業で働くメリットが大きい職種」といえそうです。
一方で中小企業のほうが給与が高い職業もあり、たとえば「金融営業職業従事者」「大工」「医師」。これらの職業は中小企業のほうが大企業の給与よりも2~3割程度高い傾向にあります。そんな世の中の常識ともいえる「大企業の給与>中小企業の給与」が逆転としている職種は、全部で20ほど。もちろん、安定性などの点では大企業に軍配があがるかもしれませんが、働く対価を得るという点では企業規模にこだわる必要のない職種、といえそうです。
[参考資料]