アルコール依存症の9割が“飲める”人

出典:横山 顕著『お酒を飲んで、がんになる人、ならない人』(星和書店)P.136 表8- 1より著者改変
[図表3]アルコール依存症のなりやすさ 出典:横山 顕著『お酒を飲んで、がんになる人、ならない人』(星和書店)P.136 表8- 1より著者改変

何かの機会に飲酒をしていた人が、毎日お酒を飲むようになり、次第に飲まずにはいられなくなったり、飲まないと手が震えたりする離脱症状が起こるのが「アルコール依存症」です。

アルコール依存症になる人のうち、87%はお酒が飲める「NN型」の遺伝子を持つ人です。自分はお酒に強い、飲める口だと自負し、量や頻度が増えがちなのです。

飲むと赤くなる人は「がん」のリスクが高い

出典: A Yokoyama,et al. Cancer Epidemiol Biomarkers Prev.1996;5(2):99-102.
[図表4]がんになりやすいのは飲むと赤くなる人 出典: A Yokoyama,et al. Cancer Epidemiol Biomarkers Prev.1996;5(2):99-102.

赤くなるけれど飲める人は、アセトアルデヒドの分解が遅く、肝臓だけでなく食道や咽頭がんのリスクも高いことが知られています。上図は食道がん患者のアルコール分解における遺伝子型の割合を示したもので、毎日飲酒をする人のうち、飲める人(NN型)より赤くなるけれど飲める人(ND型)の割合が多いと示されました。