人生100年時代、少しでも長く健康を維持したいもの。しかし、日々の生活習慣によっては、生活のQOLが大きく下がってしまうケースも…。日常生活での留意点とは?医師がわかりやすく解説します。※本連載は、医師・常喜眞理氏の著書『オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(すばる舎)より一部を抜粋・再編集したものです。
ロコモティブシンドロームは「寝たきりのもと」
意外かもしれませんが、実は中高年にこそ筋トレが必要です。
「この歳から筋トレ? 私はウォーキングで十分です」などと言わないでください。何も運動をしなければ、年齢とともに筋肉量・筋力はどんどん低下していきます。
このことが、「ロコモティブシンドローム」と呼ばれる運動機能の低下を加速していくのです(図表1参照)。
この「負のサイクル」の中で、骨折などの怪我、大きな病気などをして長期に渡って動けなくなると、一気にサイクルが進みます。
また中高年の転倒事故の原因のひとつは、足腰の筋肉のおとろえから「すり足」気味になることで、つまずきやすくなることも挙げられます。
ロコモティブシンドローム(ロコモ)の行き先は……そうです、「寝たきり」予備軍です。もうそれは、他人事ではないのです。