「Z世代」は高望みをしない?

ここ最近、10代、20代の声を聞く機会が増えています。

たくさんの悩みを聞くなかで思うようになったのは、若者の声を世の中へ届ける代表者になりたいということです。

多くの企業も、若手の声を取り入れて活躍してほしいと思っているはずですが、若者の「生の声」が届いていないのではないでしょうか。

実際に「悩み相談」をSNSで実施すると、10代、20代の人たちから「夢の見つけ方がわからない」「やりたいことを、どう見つけていいかがわからない」「仕事やお金への欲もないし、何のために生きているのかわからない」といった声を聞くことが多いのです。

わがままに映るかもしれませんが、会社に縛られたくない、自分の時間もほしい、高い収入は望まず最低限生活できればいい、という声が目立ちます。

最近、わたしが講師を務めている専門学校の授業で、学生たちに「社会人になったら、最低でもどれくらいのお給料がほしい?」と質問しました。

するとみんな、「月15万円あればしあわせ」というのです。

わたしは驚いて、「本当に? 1LDKのマンションでひとり暮らしをすれば、15万円じゃ足りないよ」と投げかけたところ、「ひとり暮らしができるなんて、いいなぁ…」という反応が返ってきました。

また、わたしのSNSをフォローしてくれている生徒が、「この間、おいしそうに食事をしていましたね。うらやましいな…」ともいっていました。

わたしが「おいしいものを食べたいと思っているやん」といったら、「食べたいけど、欲をいってもどうせ叶わないし…」との答え。どうも「叶わない欲を持つよりも、もっと現実を見ろ」とずっといわれて育ってきたようです。