考え方が両極端で「中間層」がいない

Z世代のなかには、「ギラギラ」している人もたくさんいます。

ギラギラしている人とそうでない人が両極端で、「中間」がいないのが、Z世代の特徴のようです。

わたしのまわりの「ギラギラした」人の多くは、学生のときに起業して会社を持っています。

ブランド品を身につけて派手な車に乗り、文字通り「ギラギラ」しています。

おそらく、企業が本当に採用したいのはこちらの人たちなのでしょう(ギラギラはさておき、優秀なので)。

でも、まわりにいる経営者の友人たちは、一度も就職したことがありません。「別に就職しなくてもいい」と思っているので、逆に彼らは企業を必要としておらず、なかなか入社してはくれないでしょう。就職を希望するのは「ギラギラしていない」層の人たちなので、「いまの若者は欲がない…」といわれてしまうのです。

もちろん、後者のほうが圧倒的多数です。

会社は「したいこと」より「名前」に惹かれて就職

「ギラギラしていない」同年代の人たちには、それなりにいい会社、有名な会社へ就職できたらそれでいいかな、と思っている人が多く見られます。自分が会社でしたいことよりも、会社の名前に惹かれて就職しているのでしょう。

知人が、有名な会社に就職した1〜2年目の社会人たちと話したときに、「まったく目標がないので驚いた」といっていました。とにかくいわれたことだけに取り組んで、これからその会社で自分がどんなキャリアを積んでいきたいか、どんな人生を歩んでいきたいかをまったく考えていなかったそうです。

わたしの同級生は大卒なら2年目なのですが(2023年時点)、同級生たちに「働いてみて、どう?」と聞くと、「まあ、とくには…」と返ってくるので、淡々と日々の仕事をこなしているようです。

さらに、「これからどうするの?」と聞くと、「いまはとりあえず、このままでいいかな」と返ってきます。すでに何回か転職をしている人もいますが、「楽に生きたい」「お金は少なくてもいいから、時間があって、ストレスがなくて、上司から文句をいわれない環境にいられたらいいな」という返答です。

「どうしてその会社にしたの?」と聞くと、とくにその仕事が好きだったわけではなく、「アルバイト経験があるから楽だし、シフトもきちんとしているから、なんとなくいいかなって思った」とのことでした。

こういった人は、早々にやめてしまうでしょう。

そもそも、売り手市場で20代を採用したい企業がたくさんあることをわかっているので、「合わなければ別のところへ行けばいい」と考えているように見えます。

このように、ギラギラしている人、あっさりしている人、両極端のタイプが存在しているのです。



 

白附 みくる

株式会社OMOCHI代表取締役