「無理なものは無理」と切り替えが早い

ところが、みんな「ほしい」と思っているものはたくさんあります。化粧品もほしい、毎月マツエクにも行きたい。それなのに「足りないから、それをいかに安くできるかを考えるしかない。どこを節約できるかばかりを考えてしまう」とのことでした。

「いまの若者たちがこんなことをいっているのなら、将来はどうなるのだろう」と、とても怖くなってしまいませんか?

もっとも、「月に15万円あれば十分」といっている学生たちも、「本当はほしいものがあるのに、考えないようにしている」という印象を受けます。

好きな人と結婚し、一緒に暮らしていくのが理想なものの、自分には無理だろうと思っているのでしょう。

実際、結婚となると、どうしてもお金の話が出てきます。女性は「早く結婚したい」「旦那さんの収入で暮らしたい」と願う一方で、男性は「給料が低いから自分で精一杯」「奥さんまで養うのは無理!」という人が多いのです。

キャリアアップとともにお給料は少しずつ上がっても、税金や社会保険の負担が増えているので、手取り額が数年変わらず生活できない、という話をよく聞きます。

彼らの楽しみは、いかに安くクオリティの高いものを見つけられるか、といった部分が大きいと感じます。コストパフォーマンスを重視する世代なので、お金を使わずに満足できるものを手に入れることが楽しみになっているのでしょう。

いい意味でも悪い意味でも頭の回転がよく、切り替えが早いのがZ世代です。

「どうしよう…」と悩むよりも、「無理なものは無理だ、次へ行こう」と諦めも早いので、「コツコツと努力していこう」と考えている人は少ないかもしれません。

出所:
[図表]Z世代の考え方 出所:『Z世代の取扱説明書 Z世代社長が語るリアルな本音』(サンクチュアリ出版)より抜粋