株式投資とは、大きなお金を賭け、損失を被るリスクを背負いつつリターンの獲得を目指す行為です。過度なプレッシャーや高揚感によってメンタルを病んでしまったり、体に異変が出てしまったりすることも、ないとはいえません。そこで本稿では、株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏が、株式投資でメンタルを病まないための「4つのコツ」を紹介します。
大金を動かすプレッシャーは重過ぎる…「投資で荒んだメンタル」を安定させる方法4選【株式投資のプロが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

運用資産合計額の変化を頻繁にチェックしすぎない

メンタルを病まないためのコツとして次に挙げたいのは、運用資産合計額の変化を頻繁にチェックしすぎないことです。何といってもやはり、運用資産合計額の増減が心を刺激するでしょうから、逆にそれをあまりチェックしないことによって、心の安定を保とうということです。

 

週に1回と1カ月に1回、3カ月に1回など、決まったタイミングでチェックするようにして、あとは日々の企業分析や売買に集中すればよいのではないでしょうか。

 

運用資産合計額は、頻繁にチェックする必要があるものだとは思えません。株価やPER、PBR、配当利回りの指標、決算情報、適時開示情報など、いち早く情報を入手して売買に生かしたいデータはたくさんあります。

 

しかし、運用資産合計額は「自分の資産がいくらになったか」というだけのものであり、売買の判断材料になることはあまりないでしょう。もし何らかの理由で売買の判断材料になることがあったとしても、頻繁にチェックする必要はないはずです。

 

実はもっとも気になるデータなのかもしれませんが、メンタルを安定させるため、あえてチェックしないというのもひとつの方法なのです。

食事・運動・睡眠にも気を配る

メンタルを病まないためのコツとして最後に挙げたいのは、食事・運動・睡眠にも気を配ることです。これはつまり、肉体のコンディションを整えておく、ということです。

 

肉体が一定以上健康ならば、少々メンタルが不安定になっても回復しやすいでしょうし、メンタルが原因となる肉体的不調が現れることもないでしょう。そしてそうであるならば、投資を続けていくことができるでしょう。

 

本業がデスクワークの人や、専業投資家の人などは、特に気を配る必要がありそうです。1日中座りっぱなしのため、お腹も空きづらく、体が疲れないから夜も眠りにくくなり、食事や睡眠も乱れてしまうかもしれないからです。

 

ですからそういう人は、毎日意図的に運動をするようにしたほうがよいかもしれません。

株式投資は長続きするほど儲かる

株式投資でメンタルを病まないためのコツとして、「常に一定の現金を残しておく」「自分にとって精神的に楽な手法で取引する」「運用資産合計額の変化を頻繁にチェックしすぎない」「食事・運動・睡眠にも気を配る」の4点をご紹介しました。

 

このように多面的・複合的に心の安定を図り、株式投資を長く続けてください。長続きするほど、複利の力で資産が大きく増えていきます。

 

川合 一啓
株式会社ソーシャルインベストメント
取締役CTO