「自閉症スペクトラム(ASD)」の子の可能性を引き出す「5つの対応方法」

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「自閉症スペクトラム(ASD)」の子の可能性を引き出す「5つの対応方法」

発達障害のひとつである自閉症スペクトラム(ASD)。コミュニケーションの困難、特定のものや行動へのこだわり、感覚過敏や感覚鈍麻などの特性があります。このような子どもの対して、適切な対応をみていきます。

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自閉症スペクトラム(ASD)の子どもが苦手なこと

自閉症スペクトラム(ASD)の子どもに共通する特性として、「対人関係やコミュニケーションの難しさ」と「こだわりの強さ」があります。なかには「感覚の過敏さまたは鈍麻さ」が見られる子もいます。それぞれの特性の強さや現れ方は個人差が大きく、成長に伴って現れ方も変化します。

 

どのようなことが苦手なのかを具体的に把握しておくことで、本人の生きづらさやご家族のストレスを緩和できることもありますので、参考にしてみてください。

 

〈対人関係やコミュニケーション〉

・相手の気持ちを読み取ること

・間接的な表現や曖昧な指示を理解すること

・自分の言いたいことを表現すること

・双方向のコミュニケーション

 

〈こだわりの強さ〉

・急な予定の変更

・状況に合わせて柔軟に対応すること

・スケジュール管理

・競争やゲームで負けること

 

先天的なものなので特性を完全になくすことは困難ですが、早期に苦手なことを把握し、コミュニケーション方法を工夫したり、SST(ソーシャルスキルトレーニング)を受けることで、困りごとを減らすことができますので対応を検討していきましょう。

 

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「自閉症スペクトラムの子」…身に着けたい2つのスキル

自閉症スペクトラム(ASD)の子どもは、得意なこと(できること)と苦手なこと(できないこと)がはっきりしています。能力を伸ばしながら、社会の中で生きづらさを減らせるよう、次の2つのスキルをバランスよく身につけられるといいと思います。

 

1つ目は、できることを着実にこなすスキルです。具体的に示されて納得できたルールや決まりごとを守ることは得意なので、家庭や園・学校生活での決まりごとを一定のルールとして示し、守れるようにしていきましょう。さらに、得意なことをとことん伸ばせる環境を整えてあげられると尚いいです。記憶力や特定の能力は飛び抜けて高いこともあるので、そこにうまくはまっていくとすごい能力を発揮するかもしれません。

 

2つ目は、できないことは人に手伝ってもらうスキルです。曖昧な言葉を理解することや臨機応変な対応が苦手で、自分のペースを最優先にしたいという特性があります。苦手なことに対しては無理をさせず、本人が「わからない」「できない」「手伝って」と伝えられるようにしていきましょう。ヘルプを出せるということは社会生活の中でとても重要です。特性をその子がもって生まれた「特有の性質」と捉え、生きづらさを軽減しながら得意なことを伸ばせるようサポートしていきましょう。

 

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「自閉症スペクトラムの子」に有効な5つの対応方法

自閉症スペクトラム(ASD)の子どもには、コミュニケーションの困難、特定のものや行動へのこだわり、感覚過敏または感覚鈍麻などの特性が見られます。そのため、子どもが日常生活でのストレスを減らせるように、まわりの大人は個々のニーズや特性に応じて対応を変える必要があります。そこで自閉症スペクトラムの子どもにとって有効な5つの対応方法をご紹介します。

 

1. ルーティン化と見える化

自閉症スペクトラムの子どもは、一貫性のあるルーティンと予測可能な環境を好みます。日常生活や学習の時間・場所・内容を事前に決め、その流れを見える化することで、安心して活動に取り組むことができます。具体的には、写真・イラスト・文字などを使って、流れを一覧やチャートにして見せてあげることが有効です。

 

2. わかりやすい言葉で伝える

自閉症スペクトラムの子どもは、指示語やあいまいな表現を使うと、理解できず混乱してしまうことがあります。「それ取って」「ちゃんとして」「急いで」などの指示は、「赤い車のおもちゃを取って」「背中をピンで座ろうね」「時計の長い針が一番上に来るまでに食べようね」のように具体的な言葉に置き換えましょう。

 

3. SST(ソーシャルスキルトレーニング)を取り入れる

自閉症スペクトラムの子どもは、社会的に常識と言われることや他人の感情を理解することが難しいことがあります。感情を認識する練習や、社会的なシナリオを真似するロールプレイなどを通じて、ソーシャルスキルを向上させることが可能です。

 

4. 感覚の調整をする

感覚過敏のある子は、環境や状況によって、音や光などをとても強い刺激として感じている場合があります。そこで、聴覚過敏の子には、静かな場所を用意したり、イヤーマフを着けるなどの方法が有効です。視覚過敏のある子には、外の景色が見えないようカーテンをつけたり、サングラスや遮光メガネをするなどの方法が有効です。

 

5. ポジティブなフィードバック

コペルプラスで特に大切にしているのは、ポジティブな声掛けです。達成できたことはもちろん、挑戦できたことやがんばったことをほめることで、「自分にはできるんだ」という自己肯定感を高めます。心が前向きになると、挑戦意欲が湧いてきたり、新たなスキルを習得する助けにもなるからです。

 

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5つの対応方法をみてきましたが、その子によって必要とする対応は異なるため、個々のニーズに合わせて最適な対応方法を見つけていきましょう。

 

そして何より重要なのは、子ども自身の個性を尊重し、その能力を信じることです。周囲の大人たちが理解とサポートを深めていくことが、自閉症スペクトラムの子が持つ可能性を最大限に引き出すための、真の対応方法と言えるでしょう。

 

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本連載は、株式会社コペルが運営するホームページ内のコラム(https://copelplus.copel.co.jp/column/)を転載・再編集したものです。