発達障害の子への支援で注目される「保育園・幼稚園の加配」とは?

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発達障害の子への支援で注目される「保育園・幼稚園の加配」とは?

発達障害への理解が進むなか、保育園や幼稚園では「加配制度」が注目されていますが、一方で問題点も指摘されているようです。みていきましょう。

通常の基準以上の保育士を配置する「加配制度」…問題点も

近年、発達障害への理解が進みつつある中で、保育園や幼稚園においても適切なサポートをおこなうための「加配」が注目されています。

 

発達障害のある子は、同じ年齢の子どもたちと比べ、コミュニケーションや集団行動に難しさを持っている場合が多く、保育士のサポートが欠かせません。一人ひとりの子どもに対するきめ細やかな配慮やサポートを実現するためには、通常の基準以上の保育士を配置することが望ましいです。

 

そこで、ほかの子と同じように園生活を送ることが難しい子にもう一人先生がつき、生活面や集団参加をサポートしてくれる制度が「加配制度」です。これにより、発達障害のある子が安心して過ごせる環境を提供することができたり、成長を促すことが可能になります。

 

しかし実際の現場では、人手不足や予算の制約から、十分な加配が困難なケースも存在します。それによって先生が過労になってしまったり、発達障害のある子に対するサポートの質が低下してしまう恐れもあります。

 

そこで重要となるのが、専門的な知識や技術を持った保育士の配置です。発達障害のある子に対する加配は、ただ数を増やすだけではなく、質的な側面も重視しなければなりません。発達障害に対する理解が深く、子どもが抱える問題に対して適切な対応ができる先生が加配されることが理想的です。質の高いサポートが実現すれば、発達障害のある子も園生活でより良い経験を積むことができるようになります。

 

園全体での連携も重要な要素です。職員同士で情報共有をおこないながら、個々のニーズに応じた対応を模索する必要があります。さらに、園と保護者が連携し一貫したサポートをおこなうことで、より子どもの成長に寄与することができます。先生の数や専門的知識はもちろん、保護者、発達支援事業所、地域社会とも連携し、それぞれが協力して支援に取り組むことが大切です。

 

早期療育の効果は? 診断がなくても受けられる?

「早期療育」とは、発達が気になる子どもに、早い段階で専門的な支援や教育をおこなうことを言います。

 

発達の遅れや発達障害が疑われる子どもにとって、早期療育を受けることはメリットがいっぱいです。子どもの潜在的な能力を引き出し、将来の学習や社会生活における困難を最小限に抑えることができるからです。

 

多くの保護者様は「診断がないと早期療育を受けることはできないのでは?」と思われるかもしれませんが、発達支援施設のサービス利用許可証である「通所受給者証」を取得すれば、診断がなくても早期療育を受けることは可能です。

 

診断には時間がかかることが多いので、診断を待つ間も療育を受ける方が、子どもの発達にとって有益です。特に発達の初期段階では、子どもの脳は非常に柔軟なため、適切な刺激やサポートによって大きな効果が期待できます。また、早期療育を受けることで、親自身が子どもの特性を理解し、家庭でのサポート方法についても学ぶことができます。診断の有無に関わらず、子どもの発達に関する疑問や懸念がある場合は、早期療育の可能性を探るといいと思います。

 

本連載は、株式会社コペルが運営するホームページ内のコラム(https://copelplus.copel.co.jp/column/)を転載・再編集したものです。