3歳児健診で「発達に遅れがある」と指摘されたら…親がすべき対応は?

Sponsored
株式会社コペル 
3歳児健診で「発達に遅れがある」と指摘されたら…親がすべき対応は?

子どもの身体、精神の発達の大きな節目となる1歳半や3歳にときに行われる「乳幼児健診」。健診は子どもの病気を早期に発見し、必要な治療につなげていく機会でもあるので、必ず受けたいものです。そんな乳幼児健診で、発達の遅れを指摘されたら……みていきましょう。

【WEBセミナー 開催】
数ヵ月待ちが当たり前?
社会問題化する「初診待機問題」を解決する
「発達支援教室」×「児童精神科クリニック」

1歳半健診で診られる「心の発達」

1歳半健診は、体の発達を中心に診てきたそれまでの乳幼児健診とは違い、心と体の発達の両方が診査される健診です。心の発達については、「知的発達」と「社会性・行動の発達」という大きく2つの観点から子どもの成長を診ています。

 

〈積み木〉

積み木を2、3個積むことができるかを通じて、子どもの手の巧緻性や空間認識能力をはかります。「どうぞ」「ちょうだい」などの言葉を理解できるかを同時に確認する場合もあります。

 

〈指さし〉

指さしは、子どもの社会的な関わりやコミュニケーション能力を評価するための重要な指標です。健診では、「○○はどれ?」という声掛けに反応して、その絵を指でさせるかを確認します。

 

〈発語〉

1歳半は、言葉を理解したり、単語を発したりする能力がぐんと発達する時期です。「ママ」「わんわん」「ブーブー」など意味のある言葉をいくつ言えるかを問診票に記入しますが、個人差が大きいため焦る必要はありません。

 

〈コミュニケーション〉

名前を呼ばれて振り向くか、「バイバイ」などの動作を真似するかなどで、コミュニケーション能力をを確認します。その場でできなくても、家庭でできていれば問題ありません。心の発達は体の発達と同じように一人ひとり異なり、1歳半頃は個人差も大きい時期です。

 

また、健診では子どもがいつもと違う環境に緊張したり、機嫌がよくなかったりして普段どおりの様子を見せられないことも多々あります。その結果「要観察」になることもあるかもしれませんが、必要以上に心配することはありません。

 

発達がゆっくりな場合でも、早期に働きかけることで能力を伸ばすことができますので、まずは現在の発達状況をしっかり把握しておくことが重要です。

3歳児健診…心の発達に関するチェックポイント

3歳児は、自我の芽生えや入園などにより「社会性」が急速に発達する時期です。人間形成の基礎となる大切な時期でもあるため、各自治体の3歳児健診では多角的な健康診査をおこない、障害の有無や疑いをチェックしています。

 

〈言語能力〉

健診では、言葉の理解力や発話能力が診られます。「お名前は?」「今日は誰と来た?」「今日はどうやって(移動手段)来た?」などの質問に対して、適切に反応できるかどうかを観察します。単語だけでなく2語文が出ているかもポイントです。

 

〈認知能力〉

大小・長短・色の区別ができるか、数の概念を理解しているか、分類や整列ができるか、などを確認します。認知能力の発達は、小学校に上がってからの思考力や問題解決能力の発展に関わる重要な要素です。

 

〈社会性〉

ごっこ遊びをするか、感情や欲求を適切に表現できるか、協力・共有・待ち時間などの社会的なルールを理解して守れるかどうか、などを確認します。3歳児は言葉でのコミュニケーションが取れるようになるため、物の良し悪しや集団生活での決まり事の把握など、自己主張を持ちながらもルールを守れるような教育も必要になってきます。

 

3歳児健診で診られる項目について解説しましたが、心の発達は個々のペースで進むものであり、現時点でできていないことがあっても深刻にとらえる必要はないことがほとんどです。また、発達に遅れがあったとしても、早期から適切な支援や環境を提供することで、それを補い健やかな成長を促すことができます。

 

【WEBセミナー 開催】
数ヵ月待ちが当たり前?
社会問題化する「初診待機問題」を解決する
「発達支援教室」×「児童精神科クリニック」

次ページ発達の遅れを指摘…最適な支援で遅れや症状が改善することも

本連載は、株式会社コペルが運営するホームページ内のコラム(https://copelplus.copel.co.jp/column/)を転載・再編集したものです。