うちの子「イヤイヤ」がヒドイ!もしかして「発達障害」ですか?【発達支援のプロの解説】

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うちの子「イヤイヤ」がヒドイ!もしかして「発達障害」ですか?【発達支援のプロの解説】

発達障害の子は感情表現が苦手なケースが多いですが、そもそも感情表現はどのように発達し、どのようにコントロールできるようになるのでしょうか。みていきましょう。

うちの子、イヤイヤがヒドイ!もしかして「発達障害」?

子どもの成長とともに、多くの保護者様が「イヤイヤ期」という言葉に直面します。なかには「うちの子、イヤイヤ期が特にひどいのでは?」と感じることも。あまりにも頻繁に泣き叫んだり癇癪を起していると、発達面が心配になることもあるかと思います。

 

そもそもイヤイヤ期とは、2歳〜3歳頃の子どもが自分の意志を強く持ち始め、大人の指示に反抗するようになる時期を指します。この時期は、子どもの自己主張が芽生え、自我が形成される、幼児期においても重要なフェーズです。やりたい気持ちは満々なのに、実力が伴わないことにイライラしてしまうのがイヤイヤ期、とも言えるでしょう。

 

一方、発達障害は、脳機能の偏りにより、特定の領域での発達にでこぼこが見られることを指します。言語、運動、社会性など、さまざまな領域に関連した困難が考えられます。

 

結論から言うと、イヤイヤ期の程度が激しいことと、発達障害があることの直接の関連性は証明されていません。

 

イヤイヤ期は「こうしたい」「これは嫌」という気持ちが、強い言動として現れたものです。発達障害は本人の意思や気持ちとは別軸で、生まれつき特性がある状態です。そして、発達障害の特性の中に「イヤイヤ期がひどい」というものはありません。

 

イヤイヤ期と発達障害…何が違う?

多くの子どもが経験するイヤイヤ期と、発達障害の症状とが混同されることがありますが、その違いはどこにあるのでしょうか? 厳密に区別することは非常に難しいのですが、一例として参考になる例を紹介します。

 

1)特定のパターンを持つ反抗

発達障害のある子どもは、特定の状況や刺激に特別反応することがあります。たとえば、ある種の音や光、物の質感などに強く反応し、それを拒絶するなどです。パターンへのこだわりがある場合は、同じものしか食べない、同じ服しか着たがらない、同じルーティーンでないとパニックを起こすなどが挙げられます。

 

2)コミュニケーションの困難

言語に困難を持つ子は、指示を理解できない、自分の気持ちや要求をうまく伝えられないなどがあります。社会性に困難を持つ子は、目が合いにくい、呼びかけても振り返らない、相互コミュニケーションが難しいなどがあります。

 

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イヤイヤ期は子どもの成長の一環であり、発達障害の有無とは直接関係しません。気持ちの言語化ができるようになり、感情のコントロールが向上すると落ち着いてきます。3歳後半から4歳頃になると落ち着いてくる子が多いです。

 

しかし、普通のイヤイヤ期と異なる反応や持続性がある場合は、専門家と連携し、適切なサポートや評価を受けてみてもいいかもしれません。

 

本連載は、株式会社コペルが運営するホームページ内のコラム(https://copelplus.copel.co.jp/column/)を転載・再編集したものです。