「こんなにも会社に行くのがつらいなら、転職する…? でも、今の恵まれた環境ですら仕事ができないのに、スキルのないぽんこつな自分を雇ってくれる会社なんてあるのかな」……こんな悩みを抱えて思考停止に陥っている人はいませんか? この悩みを乗り越え、3回目の転職で年収350万円アップを達成した〈こむたろ氏〉が実行したことを、著書『「ちゃんとした自分」をあきらめたら、年収が上がりました。』から一部抜粋してご紹介します。
「今すぐ仕事を辞めたい、でもスキルがないから転職できない。完全に詰んだ…」そんな思考停止から抜け出せる“愚痴吐き出し”テクニック (※写真はイメージです/PIXTA)

愚痴から見えてくる意外な「本質」

「愚痴を吐き出してみるノート」で自分のことを棚に上げてみたら、今の環境に対する愚痴や不満が出てくること出てくること。

 

愚痴の中でも、「これはまだ流せるレベルだな」という軽いものもあれば、「もう、どうしても耐えられそうにない」という深刻なものまでレベル感はいろいろ。大小さまざまな愚痴を眺めながら、こう思いました。「〝どうしても耐えられない〞と感じる愚痴を何とかしないと、わたしのモヤモヤは晴れないだろう」、と。

 

そのため、とりあえず数ある愚痴の中から「どうしても耐えられないもの」を選ぶことにしました。それがこの3つ。

 

スキルや強みが自分になく、行く当てがない状況

企画部で3年働いていたけど、一度も企画が世に出たことはない。つまり実績なし。万が一会社がつぶれたときに、ほかの会社に転職できる気もしない……こわすぎる。

 

意思決定に時間がかかり、仕事のスピード感がまったくない状況

ずっと社内資料ばかり作っていて、事業を前に進めている感覚や、自分が成長している実感がなさすぎて……不安になる。

 

会社の事業に興味がなさすぎる状況

システム事業をしている会社なのに、システムに興味が湧かなすぎて、どうしましょう。

 

そして、しばらく自分の愚痴を眺めているうちに、ふと気づきました。

 

愚痴は「願望」の裏返しだということに

 

実際に先ほどのわたしの愚痴を裏返してみると……。

 

【愚痴】スキルや強みがなく、行く当てがない状況
     ↓(逆にすると)
【願望】行く当てのある人材になれる

 

【愚痴】意思決定に時間がかかり、仕事のスピード感がまったくない状況

    ↓(逆にすると)
【願望】スピード感のある環境で働く

 

【愚痴】今いる会社の事業に興味がなさすぎる状況
    ↓(逆にすると)
【願望】少しでも興味がある事業にかかわる

 

このように、愚痴や不満って「今の状態じゃイヤだ」と思うから出てくるもの。つまり、本当は「こんな環境で働きたい」という願望が隠れていたのです

 

・行く当てのある人材になれる

・スピード感のある環境で働く

・少しでも興味がある事業にかかわる

 

ずっと向かうべき方向性が見えなくて悶々としていたけれど、入社3年目にしてようやく「この3つを叶えられる環境に転職をしよう」と決意しました。

 

愚痴、あなどれない。

 

こむたろの気づき…愚痴の裏には言語化されていない願望が隠れている

 

 

こむたろ

 

※本記事は『「ちゃんとした自分」をあきらめたら、年収が上がりました。』(大和出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。