平均像を探っていくと見えてくる、苦しい思いをしながら暮らしている日本人の姿。さらに将来にさえ希望を見出せない、悲壮感も垣間見ることができます。なんとも悲惨な日本人の姿をみていきましょう。
平均月収31万円「老後に希望なし」が6割…将来のために「自助努力さえできない」日本人の悲惨

共働きの会社員「1ヵ月のお小遣い」はいくら?

厚生労働省の調査によると、日本人(平均年齢43.7歳)の平均給与は、月収で31.1万円、賞与も含めた年収で496.5万円です(厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』より)。

 

43歳。第1子の誕生年齢から考えると、小学高学年の子どもがいるようなイメージでしょうか。子どもが成長していくにつれて教育費はかさんでいきます。さらに夢のマイホームを取得したら、平均月々10万~15万円程度のローンの支払い、それが繰り上げ返済をしない限り30年近く続いていきます。そんな平均的な日本人。夫婦共働きだったとしても、とても無駄遣いできるようなお金はありません。自身で使えるお金も限られているでしょう。

 

たとえばお昼ご飯。

 

――今日のお昼ご飯は、おにぎり2つ買って、味噌汁つけて……450円。よし、500円以内に収まった!

 

そんな、涙ぐましい努力があちらこちらで繰り広げられる、オフィス街のコンビニエンスストア。お小遣いのなかでやりくりしなければいけないのか、値札とにらめっこを続ける会社員の姿が目につきます。

 

SMBC日興証券株式会社が行った『共働き夫婦のおこづかい・資産運用に関する意識調査』によると、お金の管理方法として「自分が管理している」は48%、「配偶者が管理している」は23%、「各々が管理している」は27%でした。

 

また「自由に使えるお金」=「おこづかい」なのは49%と、ほぼ半数。その額は、「月2万~4万円未満」が最も多く30%、続いて「2万円未満」が29%。「月4万~6万円未満」15%、「月6万~8万円未満」9%と続き、共働き夫婦のお小遣いの平均額は月約3.9万円。1日あたり1,300円。

 

他人のお小遣いの額を知って、「平均くらいかあ」と安堵する人もいれば、「それしかもらってないの!」と思わず驚愕する人、「そんなにもらっているんだ……」と自身の置かれている立場を憂う人、抱く思いはいろいろ。ただ多くの会社員は、余裕があるとは言い難い小遣いしかもらっていない、というのが現状です。