一人暮らしの高齢者や、ぺット不可のマンション居住者に人気のペットロボット。ぺットロスで辛い経験はしたけれど、「またペットを飼ってみたい」という人にも需要があります。そんなペットロボットに認知症軽減などセラピー効果も確認されていることをご存じでしょうか。最新のペットロボットが、我々の未来にどんな影響を与えるのか、考察していきます。
ストレスや認知症の軽減にも効果を実証…単なる「代わり」じゃない!癒しと安心の最新ペットロボット (※写真はイメージです/PIXTA)

ペットロボットと触れ合うことでストレスホルモンが低減

 

LOVOTの開発会社と資生堂が共同で実証実験をおこなった結果も大変興味深いものです。人間がLOVOTと15分間触れ合うことで、ストレスホルモンの1つである「コルチゾール」の低減が確認されました。

 

また「幸せホルモン」の異名を持つ「オキシトシンホルモン」の濃度が高くなることも証明されています。オキシトシンホルモンは妊娠・出産のときにも増加するホルモンで、「愛情ホルモン」と呼ばれることもあります。

 

しかし本物の犬や猫と同じような癒やし効果があったとしてもやはりロボット。「本物の犬・猫のほうがいい」という人もいるでしょう。しかしペットはかわいいだけではなく、毎日の世話や病気の心配に常にさらされています。

 

子供が「ペットが飼いたい」とお願いしたことがきっかけで飼い始める家庭も多いと思いますが、最近の犬や猫は20年以上生きることも珍しくありません。子供が成人して家を出てから世話に困っている親世代も多く見受けられます。

 

ペットを飼ってみたい、という家庭はまずペットロボットで、ペットがいる暮らしを体験してみるのはいかがでしょうか。

 

数年前、コロナ禍で自粛期間が続いたことによりペット需要が伸びました。これに伴い、自粛期間後に一部の身勝手な人間たちが飼育放棄をするなども発生し、大きな話題となりました。年間1万4,000匹以上の犬猫が殺処分されている問題や、ブリーダーの不適切飼育などもペットロボットが普及することで減少していくのではないでしょうか。

 

ペットの鳴き声によって起こるご近所トラブルの回避など、ペットロボットは社会問題解決にも適応できる可能性を秘めています。