年を重ねていくと変わっていく「食の好み」
人は年を重ねていけば、食の好みも変わっていくもの。総務省『家計調査 家計収支編 (2022年平均)』で食費について注目してみると、世帯主70歳以上世帯では、平均よりも「魚介類」「野菜・海藻」「果物」が2ポイント前後高くなる一方で「外食」は5ポイント以上も低くなり、「菓子類」も1ポイント以上減少。「肉類」も0.7%ほど低くなります。年を重ねていくと外食機会が減り、食事においては主菜を魚にする機会が増え、野菜や果物も多くとるようになるようです。
また食材ごとに、平均値を上回るもの、下回るものをまとめたのが下記。あくまでも価格に注目した分類なので、一概にはいえませんが、高齢者のお宅の冷蔵庫で「よく見るもの」と「あまり見ないもの」といえそうです。
【70歳以上の食費:平均を上回る主な食材】
◆平均より0.4%~上回る食材
牛肉(0.46%)
◆平均より0.3%~上回る食材
りんご(0.37%)、
◆平均より0.2%~上回る食材
緑茶(0.26%)、みかん(0.25%)、バナナ(0.25%)、トマト(0.24%)、清酒(0.22%)、ヨーグルト(0.20%)
【70歳以上の食費:平均を下回る主な食材】
◆平均より0.4%~下回る食材
豚肉(-0.46%)
◆平均より0.3%~下回る食材
鶏肉(-0.38%)、ケーキ(-0.30%)、スナック菓子(-0.30%)
◆平均より0.2%~下回る食材
アイスクリーム・シャーベット(-0.25%)、チューハイ・カクテル(-0.25%)、炭酸飲料(-0.21%)
また農林水産省『令和4年度 食生活・ライフスタイル調査』で主食*の構成についてみていくと、年代が⾼くなるほど「パン⾷」が多く、「麺類」と「その他」の割合は少なくなる傾向にあることが分かります(図表)。
*米食:ごはん、おにぎり、寿司、チャーハン、など/パン食:トースト、サンドウィッチ、菓⼦パン、ピザ、ナン、など/麺類:ラーメン、そば、うどん、パスタ類(すべてインスタント含む)/その他:主⾷なし(おかずのみ、果実、お菓⼦、ヨーグルト、グラノーラ、など)