「NISA」「iDeCo」利用でよりおトクに
2014年、Aさんが投資信託を始めて2年ほど経ったころ、「NISA制度」が始まりました。
通常、株式投資や投資信託の場合、利益には約20%の税金がかかります。一方、「NISA口座(非課税口座)」で一定額の範囲内で株式投資や投資信託を行うと(=金融商品を購入すると)、その利益が非課税になる仕組みが「NISA」です。
Aさんは、先述した投資信託を2014年からNISA口座での運用に変更し、さらに2018年からは「つみたてNISA」が始まったため、つみたてNISA口座での運用に変更。こうすることで、非課税のメリットを享受しています。
さらに、2024年1月からは新NISA制度がスタートします。非課税枠が拡大し、非課税期間が恒久化(無制限)されるなどメリットも多いため、調べたうえで利用してみることをおすすめします。
老後資金の準備には「iDeCo」が最強!
2016年の法改正をきっかけに、メディア等で「iDeCo(個人型確定拠出年金)」のPRが活発化してきました。資産運用を始めて4年が経ち、少しずつ余裕が出てきたAさんは、iDeCoも始めることにしました。
「iDeCo」とは、自分が拠出した掛金を自分で運用し、資産を形成する年金制度です。掛金全額が所得控除の対象となり、所得税と住民税が軽減されます。
掛金は自身で運用先を決めることもでき、運用益にも税金がかからないなど多くのメリットがあります。ただし、60歳以降でないと引き出せないといったデメリットもあるため、拠出金額などには注意が必要です。
36歳からiDeCoを始めたAさん。年収は30万円アップし、430万円となっていました。仮に65歳まで毎月1万円iDeCoに拠出した場合の税額軽減効果は以下のとおりです。