老人ホーム…それぞれの入居条件とは?
ーー自宅での暮らしに不便を感じる
ーー認知症を発症し、自宅での介護が難しくなった
ーー高齢者の1人暮らしに不安を覚える
さまざまな理由で「老人ホーム」を選ぶ人が増えています。ただひと口に「老人ホーム」といっても種類はいろいろ。まず大きく「公的施設」と「民間施設」に分けられます。公的施設の魅力は比較的安価な料金。一方、民間施設は料金の幅が大きく、入居金ゼロ円のところもあれば、数億円という超高級ホームも。月額費用もピンキリです。施設によって個性が異なるので、自身の好みや予算に合わせて施設を選ぶことができます。
また施設を選ぶうえで重要になるのが入居条件。介護度等によって細かく分類されています。また最近は、介護を必要としていなくても入居できる自立型施設も増加。高齢者の新たな住まいのカタチとして人気を集めています。
【老人ホームの「種類」と「入居条件」の目安】
◆公的施設
①ケアハウス
:自立~要支援2 ※要介護1以上、認知症患者も受入可の施設もあり
②特別養護老人ホーム
:要介護3以上、認知症
③介護老人保健施設
:要介護1以上、認知症
④介護医療院(介護療養型医療施設)
:要介護1以上、認知症
◆民間施設
⑤介護付き有料老人ホーム
:要介護1以上、認知症 ※自立、要支援1~2も受入可の施設もあり
⑥住宅型有料老人ホーム
:要支援1以上、認知症 ※自立も受入可の施設もあり
⑦サービス付き高齢者向け住宅
:自立、要支援・要介護、認知症
⑧グループホーム
:要介護1以上、認知症 ※要支援2も受入可の施設あり
国土交通省の資料によると、老人ホームで最も施設数が多いのが「⑤⑥有料老人ホーム(介護付き+住宅型)」。2019年時点で1万4,118件と、10年で1万件近くも増加しました。また近年増加が著しいのが、「⑦サービス付き高齢者向け住宅」で7,425件。2011年の法改正により、従前の高専賃は廃止となり、似た位置づけの高齢者向け住宅として規定されたのが「サービス付き高齢者向け住宅」、いわゆる「サ高住」。2012年から3倍近くに増加しています。