公益社団法人・日本生産性本部によると、2022年時点のゴルフ人口はおよそ560万人だそうです(レジャー白書2022)。コロナ禍を経て増加に転じているゴルフ人口ですが、実は「突然死が起きやすい状況が揃っている」と、東京西徳洲会病院小児医療センターの秋谷進医師は警告します。激しい運動等のイメージがないゴルフですが、どのような危険が潜んでいるのでしょうか。詳しくみていきます。
恐ろしい…約“5日に1回”起きている「ゴルフ中の突然死」原因と予防法は【医師が警告】 (※写真はイメージです/PIXTA)

ゴルフ中に突然死しないために

ゴルフで突然死しないために重要なこと、それは「しっかり準備すること」です。

 

まず、運動不足の状態で急にゴルフをすることは控えましょう。ゴルフは運動不足で生活習慣病がある人でも気軽にできる優しいスポーツ、というわけではないことがこの記事を読んでいただければ理解できると思います。ゴルフを楽しむ前には、ウォーキングなど最低限の運動を習慣的にはじめておくことをおすすめします。

 

また、もしゴルフをすることが決まった場合には、前日に十分な睡眠をとりましょう。睡眠不足は突然死のリスクを上げてしまいます。

 

そのほか運動前に十分なウォーミングアップを行い、ラウンド中の飲酒は絶対にやめましょう。お酒を飲んでサッカーをした人が突然死した、と聞いたらどう思うでしょうか「そんなことしたら、突然死してもおかしくないでしょう」と思いませんか? ゴルフ中の飲酒も同じくらい危険なのです。

 

健康診断を定期的に受けて生活習慣病などの予防を行い、健康な体でいることもゴルフをする上では非常に重要です。

 

また体調に異変を感じたら絶対に無理なプレー続行をせず、中止して医療機関を受診しましょう。

 

まとめ…「準備不足」が招く突然死の危険…普段からの“予防”が大切

ゴルフは老若男女がプレーできるスポーツであり、しっかりと準備をして行えば運動習慣の改善にもなり、健康保持に非常に役に立つスポーツです。

 

しかし、激しい運動を伴わないからといって準備を怠る人が多く、その結果突然死が発生しているスポーツでもあります。

 

準備を怠ってプレーするのは非常に危険であることを認識するだけで突然死のリスクを下げることができます。しっかり準備して充実したゴルフライフを楽しみましょう。

 

 

秋谷 進

東京西徳洲会病院小児医療センター

小児科医