ローンの延滞履歴・ほかの借入がない点を評価され、仮審査の承諾へ
相手がいなければ、多くの金融機関が審査基準としている「勤続1年」が経過するのを待っても問題なかったのでしょうが、陽子さんから「離婚して、一日でも早く名義と住宅ローンの変更をしてほしい」とプレッシャーをかけられていたことが、一則さんが急いで手続きを進めようとしていた理由でした。
銀行との粘り強い交渉の末、住宅ローンの延滞がないことやほかの借入が無い点、さらに、一則さんのまじめで腰の低い人柄も評価され、なんとか借り換えができる先がみつかりました。
一則さん・陽子さんの離婚はすでに決定事項です。ローンの借り換えについて目途がついたことで、具体的に離婚協議を進めていくことになりました。離婚後の養育費の支払い条件なども決まり、残すところ、課題は「共有名義・ペアローンの解消」だけとなりました。
その後、なんとか住宅ローンが仮審査の承諾を得ることができ、ペアローンが解消できる兆しがみえたことで、陽子さんの態度も軟化していったといいます。一則さんが最初に相談にきてから4ヵ月、無事に離婚も成立し、マンションの名義・ローンの名義は一則さんに一本化できました。
名義変更から数週間後、一則さんは筆者に「子どもと会ってきましたよ」といって、嬉しそうに写真をみせてくれました。