「過剰なき美邸」をキャッチコピーに、経済性・機能性・デザイン性を絶妙なバランスで兼ね備えた住宅「MODEL CODE(モデルコード)」。必要以上にコストをかけない「既製品」を使い、住む人を引き立てる「簡潔・簡素」であることが二大特長だ。モデルコードの企画開発者であり設計から広告制作までを一手に引き受ける株式会社プロムスタイルの河部吉孝氏に、モデルコードを形作る要素とそこに込められたこだわり、想いについて伺っていく。今回、焦点をあてるのは「色」。

白と木目の内観、無彩色の外観…、その簡潔簡素が意味するもの

住まいにあるべき要件が、バランスよく揃う規格住宅、「モデルコード」。室内は床のフローリング以外すべて白で統一。その「無彩色」に込められた考えを、河部氏にうかがってみよう。

 

河部「引越後、室内に家具家財を広げれば、何種類もの色が溢れかえることになります。そのカラーリングや様式を受容する真っ白なキャンバスを用意することで、家具や家財、観葉植物、そして住む人自身が引き立つ空間を実現しているのであり、家そのものが数種類もの色や素材で飾られていては、引き立つものが何もなくなるのです」

 

長期に渡るローンを組み、購入へ至るマイホームは、文字通り「一生に一度の買い物」である。仕事や外出以外、人生の大半を過ごす場所となるのだから、一時の感情で過剰な装飾を追い求めてしまうと、後悔することになりかねない。

 

河部「目的は購入でなく、そこから始まる長い生活なのです。一見大義に見えながら一過性に過ぎない多様化に振り回されず、常に快適な空間であり続けるためには、スタイルを簡潔に削ぎ落としていく必要があるのです」

 

さらにモデルコードの外観を構成するサイディングには、白か黒の2色のみが採用されている。いずれも単色で、アクセントカラーは一切使用しないという潔さが特徴的だ。

 

河部「住宅の外観はそれ自体で完結しているわけではなく、空の青、植栽の緑といった自然の有彩色に囲まれています。また住宅は外部の公的社会に晒されているわけですから、周辺地域の景観にも配慮しなくてはなりません。個人の嗜好で彩色を追求した住宅は、地域全体の調和を乱します。住む人や植物を引き立て、なおかつ地域に出しゃばらない慎ましさを兼ね備えているのは、無彩色のみなのです」

 

艶消しの白が、得も言われぬ落ち着きをもたらす

それではモデルコードの「真っ白で簡潔・簡素な空間」は、実際にどのような商品を採用することで、実現しているのだろうか。河部氏に伺ってみた。

 

河部「家具を置く前の室内で、全体の色彩を決定づけるのはクロス。モデルコードでは、艶消しで主張し過ぎない壁紙を採用しています。リリカラという会社の商品で、決して高価ではありません。しかし防カビや抗菌、そして抗クラックといった機能を備えているほか、汚れが付着したとしてもふき取りが容易な素材となっています。艶出しの壁紙は表面が凸凹に見えてテカテカとした輝きが室内の雰囲気を阻害しますので、モデルコードのクロスは落ち着きある艶消し一択です」

 

また施主の入居前、住宅内へすでに設置されているキッチンや洗面台など水回りの設備も、すべて白で統一されているという。さらに規格住宅の販売において一般的な「既製品をただ設置するだけ」ではなく、ジャストサイズの理想的な設置を実現してくれるというのだから驚きだ。モデルコードは規格住宅だが、水回りの設備に関しては、各戸に合わせたセミオーダー対応を行うのである。

 

河部「いずれの設備も、タカラスタンダード社の製品で統一しています。なぜ同社の製品を選んだのかと言えば、細かいサイズ指定が可能なセミオーダータイプの商品だから。キッチンにしろ、トイレやパウダールーム内の洗面台にしろ、天井から床までの高さ、壁から壁までの長さを計測したうえで、隙間なくフィットする理想的な設置を実現します。さわやかな白の美しさはもちろん、各室へジャストサイズに収まった設備は、心地良く洗練された印象を与えてくれます。『モデルコードは、ホテルにも負けない設備を備えているね』と評価していただけるのも、すべてのバランスを慎重に計ったうえでの設置であるからと自負しております」

 

色彩の氾濫に迎合せず、無彩色を先導していく

住宅の内装を考える際「室内を構成する壁の一面に、アクセントとなるクロスを張る」という提案や要望は、よく浮上する。恐らく近年の、トレンドのひとつなのであろう。しかしその装飾が「数十年の先のライフスタイルにも合致しているのか」については、よく考えてみる必要がありそうだ。

 

河部「近年の住宅メーカーは、受注欲しさに施主の要望や流行に迎合しがちです。私はそうした傾向に異を唱えます。将来的に後悔の生まれない住宅を目指し、顧客を先導していくことこそ、本当の『顧客本位』ではないでしょうか。住宅の本質を真剣に見つめれば見つめるほど『簡潔・簡素を提案することが、私たち本来の役割なのだ』という確信が、深まっていくのです」

 

このようにモデルコードは、無彩色を採用することで「過剰なき美邸」のコンセプトを見事に体現している。流行り廃りに流されない快適な生活を、数十年先まで約束してくれる空間なのだ。

 

 

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